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実践Webマガジン

Library Mate

館員のおすすめ本紹介

図書館の職員がおすすめする本を紹介します【渋谷・日野】

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図書館の職員がおすすめする本を毎号2冊(今号は3冊!)ご紹介します。
図書館で所蔵していますので、ぜひ冬休みの読書の参考にしてください。

・しずかな日々/ 椰月美智子著
・きみはいい子 / 中脇初枝著
                                         瀬戸笑美子

おすすめ本・・・私は2冊紹介したいと思います。
1冊目は『しずかな日々』。小学校5年生の少年の夏休みの日々を描いた物語です。劇的なことはないけれど、
日々の暮らしのなかで少年が少しずつ成長していきます。どこか懐かしく、ほんのり切なくて、でも心がじんわりと
温かくなるお話です。
2冊目は『きみはいい子』です。こちらは、虐待をされている子どもとそのことに気づく新米教師の話や、
虐待をしてしまう母親とそのママ友の話などが収録された短編集です。私が登場人物たちの立場だったら
何ができるだろう?と想像し、苦しくなります。でも、かすかに射す希望の光に救われる話でもあります。
どちらの本も、学生時代に読むのももちろんおすすめですが、将来、母親になったとき、甥や姪ができたとき、
友人に子どもができたときなど、身近に子どもがいるようになった時にも読んでもらいたいと思う物語です。
ぜひ、ご一読ください。
                         

図書館所蔵情報

しずかな日々 / 椰月美智子著 講談社 2010.6

渋谷2F文庫

B4/Y68(講談社文庫)

きみはいい子 / 中脇初枝著 ポプラ社 2012.5,2014.4

渋谷2F文庫
渋谷2F和図書

B51/N43(ポプラ文庫)
913.6/N43

・エクソフォニー:母語の外へ出る旅 / 多和田葉子著
                                          福永エミ

アフリカではニュースを11か国語で伝え、スイスは公用語を4つ持ち、オランダ語がアフリカで独自の変化を遂げて
アフリカーンス語になり…。言葉をめぐる様々な話題をドイツ語と日本語で作品を発表している著者独特の視点で見つめ、論じている本です。エクソフォニーとは、「母語の外へ出た状態」を指すとのこと。日本語という母語にどっぷりはまっている私にはとても刺激的な一冊となり、何度も読み返しました。グローバリズムという名のもとに単一化していく世界や
植民地支配による言語の強要を厳しく指摘する姿勢には清々しさを感じます。しかし物事を難しく、厳しくとらえて
批判的に論じるだけではないのが、著者の大きな魅力。例えばフランス人のフランス語に対する愛着などは、
ユーモアたっぷりに面白おかしく描かれています。またこの本は各章のタイトルがハンブルク、ケープタウン、ソウルなど街の名前になっているので、読んでいるとまるで世界中を旅しているような気分になります。

図書館所蔵情報

エクソフォニー:母語の外へ出る旅 / 多和田葉子著
岩波書店 2003.8,2012.10

渋谷2F和図書
日野ブラウジング

914.6/Ta97
080/I95/B211(岩波現代文庫)

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