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実践Webマガジン

桜むすび

<特集>実践女子学園のグローバル教育

本学園の創立者・下田歌子先生は、明治時代にして海外で学び、創立した実践女学校に多くの留学生を受け入れるなど、まさにグローバルな視野と感覚を持った女性でした。現在、経済や文化などさまざまな分野で、国境を超えて活動するケースが増えています。また東京2020オリンピック・パラリンピックの開催が迫る中、日本への関心はさらに高まっています。社会で、世界で活躍できる「実践女子」を育成するため、中学校高等学校、大学・短期大学部が、下田先生の精神を受け継いで展開している取り組みをご紹介します。

中学校 高等学校

グローバル人材として
成長するための基盤をつくる

「さまざまな国の人とつながるツール」として英語を始めとする語学力を育むとともに、生徒それぞれが「個」を確立し、それを基にした質の高い発信ができるよう、幅広い知識と豊かな感性、広い視野の体得を目指す教育を行います。

海外研修

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 中学校、高等学校のそれぞれで、夏休み期間中の11日間、海外に滞在して学ぶ「海外研修制度」を設けています。中学校ではブリスベンで、日本とオーストラリアの文化の比較を通じて国際理解を深めます。高等学校ではアメリカ・ボストンで、女性のエンパワーメント(能力発揮)をテーマに女性の生き方について学びます。
 本校の海外研修は英語力だけでなく、課外プログラムを利用して研修先の歴史や、そこで学ぶテーマについて事前に理解し、帰国後は研修での成果をプレゼンテーションして知識量・発信力を伸ばす点に特徴があります。

海外進学

 留学カウンセラーの先生、栄陽子留学研究所との連携により、大学の選択から奨学金に関することまで、あらゆるニーズに対応。海外進学を希望する生徒を授業内外でバックアップします。アメリカのアルフレッド大学・ベイパス大学・ウエスタンミシガン大学については推薦入学制度もあります。

 

異文化理解

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 中国やタイ、ドイツなどからの留学生による文化紹介、世界の第一線で活躍されている方々の講演など、異文化への理解を深められる機会を用意しています。
 高校1・2年生の生徒全員が参加する「スピーチコンテスト」も実施。各自が関心のあるテーマについて調べ、それについての考えを英語で発表し、クラスの代表として選ばれた生徒がコンテストに出場します。外部で行われるコンテストへの出場も奨励しています。

留学制度

 留学の目的や留学先、留学期間によって選べる留学制度を用意しています。「1年留学」は高校生の希望者が利用できるもので、本校での単位認定も受けられます。「派遣留学」は、ニュージーランドのニュージーランドランゲージセンターズで6週間学べる制度です。「交換留学」は教育交流協定校で2カ月学べる制度で、留学先はドイツ2校、中国・タイ各1校となっています。

課外プログラム

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 海外研修をより有意義な体験にするための事前・事後学習を行う「海外研修準備プログラム」や、英語を使う楽しさを実感するための「Englishセミナー」、生徒各自のレベルに応じてリーディングを行う「Reading Class」など、目的に応じて利用できる多彩な課外プログラムを用意しています。

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 2017年には、カフェでくつろぐような雰囲気で、ネイティブの教員と英会話を楽しめる「English Café」を校内に開設。多くの生徒に利用されています。

模擬国連

「模擬国連」とは、さまざまな学校から参加する生徒が、ある国の外交官役となり、事前の調査・研究を踏まえて会議に出席し、演説や他国外交官役との交渉を重ねて決議案を作成していくプログラムです。会話や発言は英語で行われます。英語力とともにスピーチ力や交渉力を高め、国際問題への理解を深めることができます。本校は毎年この模擬国連に参加。2018年1月にアメリカ・ボストンで行われたハーバード大学主催の模擬国連では、ミクロネシア連邦の大使役を務めました。

大学・短期大学部

国際的な視野と確かなアイデンティティを
兼ね備えた女性を育成

「実践グローバルプロジェクト」として、日野キャンパス・渋谷キャンパスで学びながら語学力を高め、国際交流や異文化理解ができる環境づくりを展開。留学や海外研修にも注力します。また、短期大学部ならではの制度も設けています。

<実践グローバルプロジェクト>
 本学自体をグローバルな場に。すべて英語で行う授業のほか、学生同士が楽しみながら英語で会話したり、事務室や食堂の職員と英語でやり取りをするシーンを設けています。本学で学ぶ留学生と一緒に、英語で日本について理解を深める機会も用意しています。
 

All English Class

文学部・生活科学部で行うプログラムです。実践的な英語力を育成する必修科目「Integrated English」
の授業を、本学オリジナルの教材を用いて、すべて英語で行います。

本学オリジナル教材
『脱文法100トピック実践英語トレーニング』

 大学言語文化教育研究センターが作成した国際水準準拠(CEFR B1*)のテキストで、マスターすると英語力が国際標準レベルに達したとみなされます。オリンピック期間中に英語で案内やボランティアを行うためのガイドブックも作成し、2018年度から「Integrated English」
の授業で使用することになっています。

*CEFRとは、EUで開発されたCommon European Framework
of References for Languages(ヨーロッパ言語共通参照枠)の略で、外国語の運用能力を6段階で示した指標です。B1レベルが国際標準ユーザーと定められています。

English Campus Project

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「日常的に英語を使うキャンパス」の一環として、「English Week」を実施しています。これは、日野・渋谷の各キャンパスで期間を定め、その週は事務室や食堂でのやり取りを英語で行うもの。この期間、事務職員や学科助手は「Jissen Global Project」と書かれたジャンパーを着用し、英語で学生に対応します。

Kaffeeklatsch

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「Kaffeeklatsch」とは「コーヒーを飲みながら気軽におしゃべりする」(ドイツ語)の意味です。週に1〜2回、Conversation Leaderと呼ばれる学生を中心に、テーマに沿ってみんなで楽しく英語でおしゃべりすることで、英会話の練習を行います。

Global Studies

「日本を学ぶ」をテーマにした副専攻「Global Studies」(共通教育科目)を開設。言語学から食までさまざまな分野を、留学生とともに英語で学べます。
 

短期大学部の取り組み

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 2年という期間の中で語学力を高め国際感覚を養えるよう、さまざまな取り組みを行っています。アメリカやオーストラリア、マレーシアの大学と留学協定を結び、留学生として学生を派遣。また、英語コミュニケーション学科では、ハワイ、オーストラリアでの語学研修ができる「英語研修」を専門科目として設置しています。日本語コミュニケーション・英語コミュニケーション両学科では、インターナショナルスクールと提携し、授業や昼食を通した交流の機会を設けています。

留学・海外語学研修

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 留学や海外語学研修などを通じて、学生が海外で学ぶ機会も数多く用意し、また海外からの留学生の受け入れにも力を入れています。
 中国、カナダ、オランダ、韓国の大学と留学協定を結び、留学生として学生を派遣しています。語学研修先には、アメリカやカナダ、イギリス、韓国、中国、マレーシアの学校を用意しています。留学や海外語学研修は単位認定の対象となります。また、アメリカのワデルランゲージアカデミーに日本語教育ボランティアとして学生を派遣しています。

INTERVIEW

大学・短期大学部

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国際交流担当理事
難波 雅紀 副学長

 日本への関心が高まり世界中から多くの人が来日する現在、本学そのものがグローバルな場となり、キャンパスで学んでいるだけで自然に国際交流できる環境づくりを行うことが、最も効果的なグローバル教育につながると考えます。また、語学力を高め異文化に触れるだけでなく、学生が日本の文化についても理解を深め、多様性を受け入れる基盤となるアイデンティティの確立を図ることも大切です。本学は新たなグローバル教育を通じて、自らがどんな役割を担うべきかを考え、世界と地域に貢献する「実践女子」を育成していきます。

中学校高等学校

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グローバル教育部部長
/美術家
東 敬祐 教諭

 今いる場所から世界各地の人とリアルタイムにつながることができる現代においてグローバルに活躍するためには、語学力はもちろん、質の高い発信力が求められると考えられます。その中核をなすのが、豊かな知識と幅広い視野、多様な価値観を柔軟に受けとめる姿勢からなる「人格」です。
 本校では、グローバル市民であるという意識と、そこで自分がどのような役割を担えるのかを現在から未来にわたって考え行動する力を、教科教育や感性表現教育、学校行事で培っていきます。そして、人やものごとを「つなぐ」女性として成長するための基盤づくりを行います。

※学生の学年表記・教職員の職位は2017年度のものです。