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高野 順子さん

私の職場は扇子屋さん!

画像イメージ高野 順子(平成21年3月卒業)株式会社宮脇賣扇庵

私の職場は、「宮脇賣扇庵」という、江戸時代から続く老舗の扇子屋です。京都に本店があり、2010年で創業187年になります。夏扇、飾り扇、舞扇、茶扇、祝儀扇、檜扇、投扇興など、様々な扇子を取り扱っています。二千円の気楽に使えるものから、中には一本が三十万円するような、芸術的なものまであります。それら全ての扇子を京都の職人が手作りしています。扇子は平安時代に日本で作り始められたと言われており、今でも竹を削り、和紙に竹を差し込んで作ります。分業制なので、二十人以上の職人の手を経て、やっとできあがります。

卒論が就職へ!?

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入社のきっかけは、大学4年の卒論合宿です。ゼミのみんなで宮脇賣扇庵の京都本店を訪れた際に、まるで博物館に迷い込んでしまったかのようなワクワク感を覚えてしまったのでした。その後、しばらくして銀座にも支店があることを知り、履歴書持参で「働かせて下さい!」と自分から乗り込んでいきました。私の熱意に、運良く優しい店長さんが話を聞いてくれ、採用していただきました。

職場は銀座

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銀座という場所柄、扇子がお好きな一般のお客様はもちろん、画家の方や落語家の方、歌舞伎界の方や芸能界の方など、いろいろなお客様がいらっしゃいます。毎日「今日はどんなお客さんに会えるかな?」と思いながら楽しく働いています。

扇にこころをのせて…

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宮脇賣扇庵に入社して「日本人ってすごい!かっこいい!」と感動したことがあります。それは、扇子は単に涼をとるという道具としてだけではなく、絵に気持ちをのせて相手に伝える素晴らしさをもっている、ということです。たとえば、撫子の花は「子供を撫でるようにかわいい花」という意味があるので、撫子の花の描かれた扇子を出産祝いに贈ります。また、六つの瓢箪(六瓢)は無病息災を意味するので、それを願って両親や上司に贈るなど、扇子を贈ることで気持ちを伝えられます。

仕事に生かせる知識や経験

このような日本の文化や歴史は、いくら学んでも学びきれないほど、奥深いものです。実践女子大学の国文学科で勉強したことが今の職場に生かされていると日々実感しています。これからも自分を磨きながら、扇子の素晴らしさを伝えていきたいです。そして、いつか自分が絵を描いて、素敵な扇子を作りたい、と思っています。

大切なのは、悔いなく「今」を生きること。

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在学生のみなさん、また、実践女子大学の国文学科への進学を考えていらっしゃるみなさん、いろいろと進路で悩まれるかと思いますが、「今」を大切にし、やりたいことを悔いなく頑張ってください。私の学生時代は、チアリーディング部の部長として心身を鍛えることができましたし、バイトで、勉強で、卒論でいろんなことが盛りだくさんでした。なかでも卒論は、光栄なことに『実践国文学』に載せていただきました。苦しいときもありましたが、全てが今の自分の糧になっています。実践女子大学の国文学科に入って、本当に良かったと思います。また、多くの友人たちと先生方に心から感謝しています。