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2017年1月

栄養生化学研究室の活動

食生活科学科助手 Y.U.

今回は、栄養生化学研究室の卒論研究(ゼミ)についてご紹介します。

栄養生化学研究室では、ビタミンB群のひとつである葉酸に関する研究、含硫アミノ酸に関する研究、および健康食品や豆乳に含まれる大豆イソフラボンの測定などを行っています。

今回は、4年生の卒論研究テーマのひとつである「若い女性の葉酸摂取に関する問題点と改善に向けての提案」についてご紹介したいと思います。

葉酸は緑黄色野菜、豆類、お茶などに多く含まれ、胎児の発育と関係の深いビタミンです。
妊娠初期の葉酸の不足は、神経管閉鎖障害の発症リスクを高めるとされ、食品からの摂取に加え、いわゆる栄養補助食品から1日400µgの摂取が推奨されています。

学生を対象として過去15年間に行った調査研究(n=358)の結果、葉酸の平均摂取量は、個人差が大きいものの徐々に低下していることが分かりました。

そこで、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減を図る取り組みとして、若い女性の食事からの葉酸摂取量を増加させることを目標とし、葉酸値の高いメニューの考案などを行っています。

こちらは学生が考案したメニューのひとつ「ほうれん草とキウイのスムージー」です。

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★材料(1杯分)
 キウイフルーツ 70g
 バナナ     60g
 ほうれん草   35g
 豆乳      100ml
 はちみつ    5g

★作り方
①キウイフルーツ、バナナ、ほうれん草を適当な大きさに切る
②豆乳とはちみつを加えミキサーにかける

甘味と酸味のバランスがよく、口当たりの良いスムージーで、コップ一杯分で葉酸145µgを摂取することができます。

材料を混ぜ合わせるだけで簡単に作ることができますのでぜひ試してみてください♪

食物科学専攻の卒論発表会まで残すところあと僅かとなりましたが、より一層気を引き締めて頑張っていきましょう。

食品化学研究室の活動

食生活科学科助手 S.S.

今回は食品化学研究室(ゼミ)の活動をご紹介いたします。

食品化学研究室では、身近な食品の新たな利用法を模索するとともに、アピオスやマコモタケなどのまだあまり調べられていない食品の栄養成分や機能性成分の分析を通して、栄養効果の高い食べ方などを提案できるような研究にも取り組んでいます。

食品化学研究室はH28年度より奈良一寛先生が着任され、卒論研究は来年度から本格始動の為、現在は3年生のみで活動を行っています。
卒業研究と言ってもいきなり実験を行うのではなく、まずは実験器具の使い方などを確認しながら予備実験を行います。

今回は、糖を測定する基本的な実験としてフェノール硫酸法という方法で測定を行った様子をご紹介します。
フェノール硫酸法とは、測定したいサンプルに入っている全糖量を測定する方法です。

まずは測定するサンプルを試験管に入れます。
今回はサンプルとしてグルコース(ブドウ糖)を使用しています。

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そこに5%のフェノールという試薬を加えて混ぜ、濃硫酸を静かに加えてよく混合します。
すると、糖類が濃硫酸と反応してフルフラール誘導体というものを形成し、フェノールと反応し色が付きます。

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この色を分光光度計という機器で測定し数値化することで、サンプルの中の全糖量を求めることができます。

実験は地道な作業ですが、試薬が反応して色が変わるのを見たり、新しい発見があったりした時はとても楽しいと思います。
化学実験が大好きという方にはおすすめの研究室です。

公衆栄養学実習a(管理栄養士専攻3年)

食生活科学科助手 A.T.

大寒を間近にして寒さがいよいよ本格化してきましたが、学内では後期の期末試験が行われています。

今回は、管理栄養士専攻3年生で必修科目である「公衆栄養学実習a」についてご紹介します。

この実習では地域の健康・栄養上の課題に応じた公衆栄養プログラムの計画・実施・評価の総合的なマネジメントに必要な事項について理解を深めることを目的としています。
特に、集団の健康状態および食事・栄養摂取状況に関する情報を収集・分析し、活用するための基本的技術を学びます。

公衆栄養学では、地域の健康・栄養状態を調べる際、対象者がどのような食事を摂っているかを知る方法として、「24時間思い出し法」や、「24時間尿中食塩排泄量の測定」といった調査方法があります。
この他にも食事調査法はありますが、それぞれメリット・デメリットがあり、調査対象者や地域に合わせて適切な調査方法を選択します。

「24時間思い出し法」とは、前日の食事または調査時点から遡って24時間分の食事内容を調査員(管理栄養士または栄養士)が対象者から聞き取る方法です。
フードモデルなどを使用して、摂取した食品の種類や量を聞き取り、そこから食品成分表を用いて栄養素摂取量を計算します。

実習では、食品や食器のスケールのほか、写真のような実物大料理写真を使用しました。

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この食品写真の裏面には一般的な材料や調味料の使用量が書かれています。

実習では学生が2人組になり、一人が管理栄養士役、もう一人は対象者役として調査を行いました。
聞き取り調査の結果をお互いに伝えると、何気なく食べている間食の多さに驚く学生が多くいました。

続いて、「24時間尿中食塩排泄量の測定」は、名の通り、24時間分の尿を溜め、食塩濃度を測定するというものです。摂取した食塩の多くが尿中に排泄されるため、ここから1日の食塩摂取量を推定することができます。
24時間分の尿を全て蓄尿するのは困難なので、1回の尿量の1/50を比例採取する構造になっている蓄尿器を使用しました。

実習の前日から溜めた尿を分析している様子です。

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対象者の栄養素摂取状況を把握するために、食事調査は欠かせません。在学中には、この他にも様々な食事調査法を体験していきます。
管理栄養士の仕事の領域や場面によって、どの方法を選択するかや、調査結果の活用方法は違ってきます。
いずれにしても、食を通じた人々の健康づくりに関わるための重要なスキルです。

皆さんはどのような管理栄養士を目指しますか?