実践『ペルソナ』通信(No.056 および No.B-056)
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実践「ペルソナ」通信(No.56)
「女子大生のモバイルバッテリー」に関する調査結果
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実践女子大学人間社会学部 実践「ペルソナ」研究会では、「モバイルバッテリー」について、「大きさ」「機能・性能」「デザイン」「持ち歩き方」の視点から、写真観察法を用いて女子大学生の実態を調査し、写真からわかる女子大生とモバイルバッテリーの関係について調査しました。
また大学生を対象に、「大学生のモバイルバッテリー」についてアンケート調査を実施しました。有効回答者数は 70 サンプルでした。
※実践「ペルソナ」研究会は、実践女子大学人間社会学部における「統計科学(担当:竹内光悦)」、「経営学(担当:篠崎香織)」、「マーケティング(担当:斎藤明)」の3つの分野のゼミ生を中心に組織され、実践女子大生が「自分たち自身」の消費活動、ライフスタイル等を科学する研究会です。
【総括】
写真調査では次のことが分かった。(1) デザインはシンプルなものが多い。ピンクのものやイラストが入ったものもあったが、色は白や白に近いものが 1 番多く、次に黒が多かった。モバイルバッテリーはデザイン性よりも性能重視で購入されていると考えられる。(2) サイズは 10 センチ前後が多い。写真を撮る際に 15cm 定規と並べて撮ってもらったものを観察すると、モバイルバッテリーの大きさは 10cm 前後のものが多いとわかった。また、形状はほとんどが四角型で、スティック型もあった。(3) 収納はバッグに直入れ or ポーチ。どのように収納して持ち歩いているのか、収納の仕方の写真を観察したところ、モバイルバッテリーを直接バッグやバッグのポケットに入れている人と、ポーチなどに収納して持ち歩いている人が同じくらいいることがわかった。(4) コードとモバイルバッテリー本体が別のものが主流。スマートフォンに繋げるコードと一体型のものは少なく、コードもモバイルバッテリーと一緒に持ち歩いていることがわかった。
次に大学生はモバイルバッテリーを所持しているか、所持していない場合はどのような理由で持っていないのか、また、今後購入する場合どのような点を重視するか、購入する基準や値段、使用してみてほしいと思った機能などを調査し、70 人から回答を得た。その結果、モバイルバッテリーの所持率については 75% 以上が所持しており、半数以上の大学生が所持していることが分かった。それに対し、所持していない人たちの理由としては、「コンセントで充電するため、間に合っているから」、「そもそも必要だと感じたことがない」という意見がわかった。また、どのくらいの頻度で持ち歩いているかという質問に対し、45.3% が毎日持ち歩き、どのくらいの値段で購入したかという質問に対しては 2,000~3,000 円前後が多数だった。さらに、購入する際の決め手や基準は半数以上が「機能」と回答し、今後さらに購入する場合に求める機能としては「たくさん充電できること」という回答が多かった。一方で、所持していない人に対し「初めてモバイルバッテリーを購入しようとした場合、どのようなものがほしいか」という質問に対しコンパクトなサイズ感を求めていることがわかった。
以上の結果から、
・軽くて、10cm 以内のコンパクトなサイズ
・価格は 2,500 円前後
・3~4 回充電できる機能がある
といった要点を網羅したモバイルバッテリーが理想といえる。
調査の詳細については調査報告書をご参照ください。
■■■ 実践女子大学人間社会学部「じんしゃ」■■■