向田邦子資料展パンフレット   ホームページ

 このパンフレットは、実践女子大学図書館・短期大学公開市民講座「家族のいる風景」【期間:1997年10月18日(土)〜11月22日(土)】に付随して、大学図書館で行われた展覧会のものです。(PDF形式はこちら


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向田邦子資料展 〜シナリオ資料を中心に〜

向田ワールドに見る 衣・食・住


  [ 「ビリケン」自筆原稿、万年筆・手帳(向田邦子遺品) ]

 

会期:10月18日(土)〜11月22日(土)
会場:大学図書館2F展示コーナー、向田邦子文庫(土曜日公開)
時間:平日 9:00-17:00  土曜日 9:00-16:30


目次

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向田邦子 略歴

 昭和四年(一九二九年)一一月二八日、東京都世田谷区生まれ。実践女子専門学校卒業後、映画雑誌の編集者のかたわら、昭和三三年頃から市川三郎氏に師事し、ラジオ、テレビの台本を書く。昭和三九年のテレビドラマ「七人の孫」で売れっ子となり、以後、「だいこんの花」(昭和四五年)、「寺内貫太郎一家」(昭和四九年)、「阿修羅のごとく」(昭和五四年)、「あ・うん」(昭和五五年)、「隣の女」(昭和五六年)などのドラマで高視聴率作家の座を維持し続けた。書いたテレビドラマの脚本は一、〇〇〇本以上に上り、ラジオに関しては一〇、〇〇〇本を越えるという莫大な数になる。絶妙なセリフ、巧みな構成で向田ドラマ≠ニ呼ばれ、現在隆盛のホームドラマの基礎をきずいた。また、PR誌に連載した明治生まれの父親像を描いたエッセイ「父の詫び状」で作家としてもデビュー。昭和五五年には独特の感性で書いた短編「花の名前」「かわうそ」「犬小屋」(「思い出トランプ」所収)で第八三回直木賞受賞。鋭い人間観察にもとづく描写が特徴で、小説家としても高い評価を得る。

 昭和五六年八月二二日逝去。享年五一歳。昭和五八年にはすぐれた脚本に与えられる「向田邦子賞」が創設された。


A.シナリオ資料

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 シナリオ資料は森繁久彌氏からの寄託を中心に所蔵しています。

   
 生前、雑誌の対談で「重役―――」は絶品だった、愛聴者だったとおっしゃるゲストに、彼女はあの台本の山は家を引っ越すときにすべて捨ててしまった、考えると何かの足しになったかもしれないと残念がっていました。
 邦子さん。幸い自宅の資料室から「重役―――」の台本がほぼ全冊そっくり見つかりました。
 とかく台本類は、散逸しやすいものです。先年、私はそれらをまとめて、向田さんの母校、実践女子大学の図書館に託しました。

 (「森繁久彌『向田邦子』を語る」より抜粋 「森繁の重役読本」収録)

 

森繁の重役読本 シナリオ <B-1> (森繁久彌氏よりの寄託資料)
 東京放送、毎日放送 1962.3.5〜1969.12.27
 205冊  26cm 
 作:向田邦子 出演:森繁久彌 企画制作:毎日広告社 

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森繁の重役読本 図書
 東京 ネスコ 1991年7月29日
 237p 19cm 

六つのひきだし 「森繁の重役読本」より 図書
 東京 ネスコ 1993年10月29日
 221p 19cm 

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解説

 1969年より文化放送にて放送。昭和37年3月〜昭和44年12月まで、日曜を除く毎朝5分間放送された。森繁久彌朗読による連続ラジオエッセイである。放送局と時間に移動はあったが2,448回続いた。向田邦子の本格的デビュー作である。

 

   


人の孫 シナリオ <B-3> (森繁久彌氏よりの寄託資料)
 TBS 1964.1.6〜1966.12.27
 第3,6,10,17,19,24,30,36回 放送分のみ  26cm
 脚本:向田邦子ほか 原案:源氏鶏太 演出:山本和夫ほか
 出演:森繁久彌、大坂志郎、加藤治子、長谷川哲夫、稲垣美穂子、
    勝呂誉、松山英太郎、いしだあゆみ ほか
 提供:松下電器、松下電工

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解説

 松下幸之助氏にくどかれた森繁久彌氏が、連続テレビドラマに初出演。50才で70才の老け役に挑戦した。(向田邦子テレビドラマ全仕事 東京ニュース通信社刊「七人の孫」解説より)「重役読本」で向田氏の才能を認めた森繁氏がピンチライターとして紹介したのがきっかけ。これらの作品でシナリオライターとしての地歩を確立してゆく。

 

   

 

内貫太郎一家 シナリオ
 TBS  1974.1.16〜1974.10.9 (9:00-10:00)
 3冊(第17、18、21回のみ所蔵) 25cm (水曜劇場)
 企画・脚本:向田邦子 演出:久世光彦 タイトルデザイン:横尾忠則
 出演:小林亜星、加藤治子、梶芽衣子、西城秀樹、悠木千帆(樹木希林)、
    浅田美代子ほか

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寺内貫太郎一家 図書
 東京 サンケイ新聞社出版局 昭和50年4月29日
 318p 図版 19cm サンケイノベルス <A-1>

寺内貫太郎一家 図書
 東京 新潮社 昭和58年1月25日
  255p  20cm <A-20>

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寺内貫太郎一家 ビデオ(向田邦子傑作ドラマシリーズ)
 制作発売:TBS、文芸春秋  VHS カラー 95分

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解説

 東京谷中の石屋を舞台に、作者の父親をモデルにした昔気質で怒りっぽいくせに涙もろい「日本の父」貫太郎とその家族が織りなす下町人情コメディ。久世光彦との黄金コンビの代表作である。昭和49年テレビ大賞受賞。

 

   

 

家族熱 シナリオ 所蔵なし
 TBS 1978.7.7〜1978.10.6 (22:00-22:45)
 14冊 25cm (金曜劇場)
 原案・脚本:向田邦子 演出:服部晴治、福田新一 制作:大山勝美
 出演:三国連太郎、浅丘ルリ子、三浦友和、志村喬、加藤治子、風吹ジュン
    

家族熱 図書
 東京 大和書房 1982年7月15日  285p 20cm
 (向田邦子TV作品集 4) 装幀:山藤章二 <A-16>

参考

 「家族熱」は、向田さんのホームドラマが辛味を帯びていく丁度ターニングポイントにあたる作品だったと思う。女として狂っていく母親の執念の怖さは、それ以前の向田作品では見られなかったものであり、その後の「阿修羅のごとく」につながっていった。(服部晴治ディレクター「向田邦子TV作品集月報5収録」)

参考資料】 
 
性の分析 女性の冷感性 1 ヴィルヘルム・シュテーケル著 松井孝史訳
  東京 三笠書房 1955.6 286P 22cm  <D-890-1>
 *「家族熱」のタイトルをつける参考資料となった本  (向田邦子旧蔵書)

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 最近になって、辛口のホーム・ドラマを書かないかというはなしがあり、私は旧約聖書を考えました。そうだ、「ロトの妻」を書こう―――。ご存じの方もおありでしょうが、旧約聖書創世記十九章「ソドムの滅び」の中に、ロトの妻のはなしがのっています。( …中略… )

 その時ふっと――二十年前に神田の古本屋でみつけて、斜め読みにして納戸にほうり込んだ一冊の本が頭に浮かびました。あの中にたしか、「ロトの妻」のことがのっていた―――。ウィーンの性科学者で、フロイトの高弟だったシュテーケル(WILHELM STEKEL 1865-1935)の書いた「性の分析・女性の冷感性 T」に、たしかにのっていました。シュテーケルは、ロトの妻が、うしろをふり向いた理由を、家族熱(FAMILITIS)であると分析していたのです。
 家族熱。

 そうです。私の探していたのは、この言葉だったのだと思いました。
   (家族熱 向田邦子 クロワッサン 2巻10号(1978.8) p34-35 より<a-39>)

 

   

 

・うん シナリオ (NHK所蔵資料より複写)
 NHK総合 1980.3.9〜1980.3.30 (20:50-21:35)
 4冊 25cm (ドラマ人間模様)
 作:向田邦子 企画制作:NHK 演出:深町幸男、渡辺丈太
 出演:フランキー堺、吉村実子、岸本加世子、志村喬、
    杉浦直樹、岸田今日子、池波志乃ほか

 *「あ」・「うん」の狛犬のように息が合った男の友情を軸に、昭和初期の家族模様を描いた人気作品。

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あ・うん 図書
 東京 文芸春秋  昭和56年5月20日 243p 20cm < A-6>

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あ・うん ビデオ 1,2
 編集:NHK 発行:NHKソフトウェア VHS カラー 各90分
 販売:松竹ホ-ムビデオ

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あうん 水田仙吉の家の間取り図 パネル

 間取りも申し分なっかた。茶の間が六畳、客間が八畳。つづいて夫婦の寝間の六畳。はばかりに近い玄関脇の四畳半に煙草盆の用意があるのは、初太郎の部屋のつもりであろう。(あ・うん」本文より)

 2つの例 ・
名作文学に見る家 小幡陽次郎文 横島誠司図
        朝日新聞社 1992年12月 237p 22cm

      ・愛情と友情の同居する家 水田仙吉の家 (間取り図)
        婦人画報 ・7.8月号

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父の詫び シナリオ <B-31>
 NHK 1986.11.1 (9:00-10:30)
 1冊 25cm (ドラマスペシャル)
 原作:向田邦子「父の詫び状」より 企画制作:NHK
 脚本:ジェームズ三木 演出:深町幸男 美術:鯛正之輔
 出演:杉浦直樹、吉村実子、沢村貞子ほか ナレーション:岸本加世子
 *向田邦子の没後、ジェームス三木氏の脚本によりドラマ化された。

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父の詫び状 図書
 東京 文芸春秋 昭和53年11月25日
  278p 20cm <A-2>

*だれの胸の中にもある父のいる懐かしい家庭の息遣いをユーモアをまじえて、見事に描き出した傑作エッセイ集。(沢木耕太郎 解説より)

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父の詫び状 ビデオ
 編集:NHK 発行:NHKソフトウェア VHS カラー 90分
 販売:松竹ホームビデオ 

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男どき女どき 朗読ドラマ シナリオ <B-27>
 NHK 1985.8.5〜1985.8.8 (21:10-22:30)
 1冊 25cm (銀河テレビ小説)
 原作:向田邦子 企画制作:NHK 構成:内館牧子 演出:吉村芳之
 出演:岸本加世子、長塚京三、左右田一平、平泉成、高橋長英、
    石田弦太郎、花沢徳衛ほか

   (32KB)

男どき女どき 春スペシャル シナリオ
 TBS 1988.1.6 (20:00-21:30)
 1冊 25cm 
 原案:向田邦子「男どき女どき」「眠る盃」などより
 脚本:寺内小春 演出:久世光彦 プロデューサー:三浦寛二、太田登
 企画協力:逸見稔 制作:カノックス、TBS
 出演:田中裕子、小林薫、加藤治子、渡辺えり子、木内みどりほか

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 現代恐怖サスペンス シナリオ
 フジテレビ・関西テレビ 1987.7.20 (22:00-22:54)
 1冊 25cm
 原作:向田邦子「男どき女どき」新潮社版より
 脚本:野波静雄 監督:吉川一義 企画制作:関西テレビ・東映
 出演:井上順、香山美子、沖直美、入江正徳、長谷川真弓ほか

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男どき女どき 図書
 東京 新潮社 昭和57年8月5日
 202p 図版 20cm 装幀:風間完  <A-17>

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男どき女どき 自筆原稿(鮒、ビリケン、三角波、嘘つき卵)
 小説新潮の編集長であった川野黎子氏より寄贈していただく。
 川野黎子氏と向田邦子は、本学専門学校時代の同級生である。

    

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 【参考資料】−初出雑誌
 
  小説新潮 第35巻10号(1981.10.1) 第4話 嘘つき卵 <a-140>

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特別出品

 向田さんが使用していた
  ウォーターマン万年筆、手帳、葉巻入れ (石川幸子氏蔵)

   (38KB)

解説

 万年筆は、向田保雄氏が使用していたものを、先が丸く(柔らかく)なって使いやすくなったのをみはからって、保雄氏にねだったもの。葉巻入れも、当時40代の保雄氏には、まだ早いからと言って、とりあげたもの。


B.向田邦子と衣

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 仕事着は、勝負服と命名し、普段着は、楽々と、よそゆきは小粋さを身上とする…。色は、圧倒的に黒、次にグレイ、金茶。柄は、縞、格子、水玉…。色もかたちもほとんど変えず、シンプルで抑えたなかに、なんともいえぬ華がある不思議なたたずまいでした。こう書いてくると、「いつ子さん、あんまりつまらないこと云わないで……」という声が、斜めのほうから聞こえてくるようです。さりげないおしゃれの人、向田さんは、さよならも云わず、足早に駆け抜けていきました。

 (向田さんの服 植田いつ子 「向田邦子の世界」より)

 

マーガレット(肩掛けセーター)―――甘糟幸子氏よりの寄贈
 ショールの変形マーガレットは、妹さんに編んでもらって、多くの人の肩を
 温めた。甘糟さんの感違いから別名エリザベスともいう。
 (向田邦子の手紙 クロワッサン別冊より)

    (77KB)

【参考資料】
 
想い出の「エリザベス」 クロワッサン 2巻3号(1978.3.1)

考資料】
 甘糟幸子氏宛書簡(複製) マーガレット説明書

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四人のデザイナーの私のお客様 パネル

 デザイナー 植田いつ子さんのお客さま 向田邦子さん 
 
 (婦人画報 1980年10月より)

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C.向田邦子と食

   (49KB)  

 
 私は、仕事には全くの怠け者だが、こと食べることにはマメな人間で、お招ばれ、ということになると、前の晩から張り切ってしまう。お招きの席がフランス料理らしいと見当がつくと、前の晩は和食にする。締切りの原稿はおっぽり出してもよく眠り体調を整える。
 (思いもうけて...「女の人差し指」より)

 忙しい仕事の時間を盗むように人を招き、おいしいものを味わわせ、自分も「うまい!」とまっさきに言うたのしみ。向田さんの人生を楽しくしたひとつは、その手料理だった。手早く出来、決して高価でなく、一瞬の芸術のように登場したあの手料理たちよ。
 (「向田邦子の手料理」 澤地久枝 前書き より)

 

向田邦子の手料理 向田和子監修・料理製作
 東京 講談社 1989.6 131p 26cm

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 よそでおいしものを頂いて、「うむ、この味は絶対に真似して見せるぞ」という時、私は必ず決まった姿勢を取ることにしています。全身の力を抜き、右手をこめかみに軽くあてて目を閉じます。レストランのざわめきも音楽も、同席している友人達の会話もみな消えて、私は闇の中にひとり坐って、無念無想でそのものを味わっているというつもりになるのです。どういうわけか、この時、全神経がビー玉ほどの大きさになって、右目の奥にスウッと集まるような気がすると、「この味は覚えたぞ」ということになります。(…中略…)ただひとつ、どこからどう取りついたらいいのか途方に暮れた味がありました。
 五年ほど前にパリで食べたペッパー・ステーキにかかっていたソースです。(…中略…)
私はフランス料理の本をめくり、辻静雄著「たのしいフランス料理」の中に、このソースの作り方が出ていることをつきとめました。
 (幻のソース 「眠る盃」より)

【参考資料】
 
たのしいフランス料理 辻静雄著
  東京 婦人画報社 1967.11 270p 22cm <D-1055>
 (向田邦子旧蔵書)

    (25KB,53KB)

銀座百点
 255号 わが人生の薩摩揚
 268号 海苔巻の端っこ
 269号 心にのこるあのご飯
 (「父の詫び状」 所収)

    (59KB,50KB)


D.向田邦子と住  


 父の仕事の関係で、転勤と転校の繰り返しで大きくなった。小学校だけで宇都宮、東京、鹿児島、四国の高松と四回変わっている。 (…中略…)

 生まれたところで育ち、一生ひとつ土地で暮らす人間とは、もとのところで考え方が違うような気がしている。社宅も含めて、二十軒の家を転々としたので、自分の家の間取りも、高松の家と仙台の家が一緒になったりして、記憶もあやふやになっている。ましてやご近所のことは、子供だったせいもあり、歳月のかなたにかすんでいるのだが、三つ四つ忘れがたいものも残っている。

 ( 隣りの匂い 「父の詫び状」より抜粋)

 

住んだ家15軒 パネル
 (向田邦子の手紙 クロワッサン別冊より)

   (53KB)


E.向田邦子と病 〜人生の転機〜

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 病気には、時としてその人の人生を変えてしまうものがある。亡くなる6年前の乳ガンは、エッセイや小説を書くきっかけとなった。
 その頃、私は、余り長く生きられないのではないかと思っていた。 ( …中略… )考えた末に、書かせていただくことにした。
 テレビの仕事を休んでいたので閑はある。ゆっくり書けば、左手で書けないことはない。こういう時にどんなものが書けるか、自分をためして見たっかた。
 テレビドラマは、五百本書いても、千本書いてもその場で綿菓子のように消えてしまう。気張って言えば、誰に宛てるともつかない、のんきな遺言状を書いて置こうかな、という気持ちもどこかにあった。

 (「父の詫び状」のあとがきより)

 

丸山ワクチン がんを追いつめる 丸山千里著
 東京 ベストセラーズ 1976.9 273p 18cm (ワニの本 290)<D-628> 
 (向田邦子旧蔵書)

   (50KB)

向田さんが使用した
 血圧計、酒精綿容器、アンプルカット、マッサージ機
  (向田保雄氏より寄贈)

    (48KB,38KB,38KB,45KB) 


F.広がる向田邦子の世界

    (61KB,50KB)

<関連図書>

姉貴の尻尾 向田邦子の思い出  向田保雄著
 文化出版局 1983年8月 222p 20cm 980円
 講談社 1993年5月 2333p 15cm (講談社文庫) 400円

    (34KB,38KB)

向田邦子・映画の手帖 二十代の編集後記より 向田邦子著 上野たま子、栗原敦編
 徳間書店 1991年3月 187p 18cm 1000円

   (33KB)

男性自身 木槿の花  山口瞳著
 新潮社 1994年6月 386p 15cm (新潮文庫) 480円

   (36KB)

かけがえのない贈り物−ままやと姉邦子−  向田和子著
 文芸春秋社 1994年12月 230p 20cm 1300円

   (37KB)

触れもせ 向田邦子との二十年  久世光彦著
 講談社 1992年9月 222p 18cm 1200円
 (「カードエイジ」・0.4-−・2.9に連載された「向田邦子ふたたび」に加筆、改題した。)

   (30KB)

向田邦子のこころと仕事−父を恋ふる−  平原日出夫著
 小学館 1993年8月239p 20cm 1800円

   (33KB)

夢あたたかき 向田邦子との二十年  久世光彦著
 講談社 1995年10月 191p 18cm 1300円
 (「カードエイジ」・2.10-−・4.3に連載された「向田邦子ふたたび」に加筆、改題した。)

   (33KB)

向田邦子の全ドラマ−謎をめぐる12章−  小林竜雄著
 徳間書店 1996年3月 312p 20cm 1500円

   (41KB)

向田邦子 心の風景  松田良一著
 講談社 1996年6月 335p 20cm 1700円

   (37KB)

<海外における向田邦子>

A deck of memories / Kuniko Mukoda ; translated by Adam Kabat
  Tokyo : Kodansha International 1992    160 p. 15 cm <A-210>

   (32KB)

 *「思い出トランプ」より9篇の翻訳

 

The name of the flower : stories / by Kuniko Mukoda ; translated from the
  Japanese by Tomone Matsumoto
  Berkeley : Stone Bridge c1994   152 p. 22 cm <A-211>

   (36KB)

 *「思い出トランプ」より10篇、「男どき女どき」より3篇の翻訳

 

Japanese women writers : a bio-critical sourcebook / edited by Chieko
  I. Mulhern Westport : Greenwood 1994   524 p. 25 cm
  Includes bibliographical references (p. [506]-508) and index <C-767>

    (40KB,61KB)

 * p. 248-257, 345 ・・・ Mukoda Kuniko (1929-81) / Paul McGrathの項にて紹介

 <Bibliography>

  ・Translations
    "Doubt" Tr. Dan Seymour
      Japan Quarterly vol. 31, no.3(July-September 1984) 281-87
    "Manhattan" Tr. Adam Kabat
      The Magazine vol. 2, no. 11(December 1987)
    "The river otter" Tr. Marian E. Chambers
      Japan Quarterly vol. 33, no.(July-September 1986) 320-27

  ・Critical Works
    Niyekawa, Agnes K. "Analysis of conflict in a television home drama"
      Conflict in Interpersonal Relations
      Honolulu : University of Hawaii Press 1975 61-84

 

Japanese women novelists in the 20th century : 104 biographies 1900-1993 /
  Sachiko Schierbeck
  Museum Tusculanum Press ; University of Copenhagen 1994  378 p. 24 cm 
  Includes bibliographical references (p. 353-356, [379]-) and indexes <C-768>

   (31KB)

 * 7. Writers who explore the human psyche and the sense of alienation
    in the 1970s (p. 254-256 ・・・ Mukooda Kuniko (1929-1981))の項にて紹介
    <Works translated into Western languages>
      A deck of memories (A-210)
      "Doubt" by Dan Semour (Giwaku)
          Japan Quarterly vol. 31, no.3 1984 pp. 281-187
      "Jedlo" by Dana Hasimitova Domikova
          Revue Svetovej Literatury vol. 23, no. 1 1967 pp. 81-86
      "Manhattan" by Adam Kabat (Manhattan)
          The Magazin vol. 2, no. 11 1987 pp. 50-54
      "Postkarten ohne Worte" by Ray Genenz (Ji no nai hagaki)
          Hefte fur Ostasiatische Literatur vol. 8 1989 pp. 77-80
      "The river otter" by Marian E. Chambers (Kawauso)
          Japanese Qualterly vol. 33, no. 3 1986 pp. 320-327
      "Der sanfte Abhang" by Wolfgang Bergmann (Namerakana saka)
          Akita daigaku kyooikugakubu kenkyuu kiyoo 1988
      "Der stumme Zeuge・by Heike Boudalfa-Paesler (Funa)
          Zeit der Zikaden. Japanisches Lesbuch.
          Erzahlungen der Gengenwart
             Munchen : Piper 1990 pp. 91-103

東方女性的文化立場−論向田邦子 孫歌著
 學人 THE SCHOLAR 第5輯
 江蘇 江蘇文芸出版社 1994.2 P91-114 20cm <C-746>

    (31KB,52KB) 

 

参考

だらだら坂」 原文(日本語)と英語訳・独語訳の比較 パネル

   (35KB)

  日: だらだら坂  向田邦子著(「思い出トランプ」より)
  英:Small Change  translated by Tomone Matsumoto ("Name of the flower"より)
  独:Der sanfte Abhang   Ubersetzung von Wolfgang Bergmann
           (秋田大学教育学部研究紀要 人文・社会科学 第38集より)


向田文庫

文庫概要
 
向田邦子文庫は、ご遺族のご厚意と、関係者の尽力により1987年に、実践女子大学図書館の一隅に開設された。
 本学卒業生(昭和25年卒)であり第83回直木賞(1980年)を受賞した向田邦子氏(1929−82年)の旧蔵書を基に著作(図書の初版、初出掲載雑誌)、シナリオ類、参考文献(関連記事、図書)を収蔵している。

 

向田さんが生前使用していた、テーブル・イス・留守番電話・ヒーター (向田保雄氏より寄贈)

     

    (69KB,32KB,42KB,53KB,49KB)  

 

向田邦子文庫目録データベース

 文庫所蔵の、著作文献・参考文献・旧蔵書を検索できる。


向田邦子全著作 (刊行年順)

   (64KB)


《参考にした資料》

*展示した大型パネルは、朝日広告社寄贈のものを使用しました。


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