第18号(1997.7)      目次に戻る


図書館でのビデオの自習について

大学文学部教授 アンドリュー・ジョーンズ

 語学を身につける方法はいろいろありますが、読む、書く、聞く、話すの4つの要素のバランスが大切とされています。いまだに、日本での語学教育は、読み書き中心であり、実際の英語を聞いたり話したりしている機会を得る事は少ないようです。しかも語学力取得に関する最近の研究では、人それぞれに合った方法で語学を身につける事が良い、すなわち、自分に合った好きな方法で勉強すれば一番効果が出るというものでありました。例えば、本人に興味がある本を読むときは、たちまちの内に読み終えてしまいますが、もし興味のないものであれば、ほとんど進まないという事でおわかり頂けるでしょうか。

 一昔前までは、英会話の教科書にテープ等がついていたのが、最近はそれがビデオに取って代わり、そのビデオに、クローズドキャプション(ある装置を通して英語の会話がテレビの画面に出せる)がついているものもあり、<図1>の様なマークが入っています。このシステムの発端は、耳の不自由な人達の為であり、十数年前よりアメリカではキャプションをつけることが義務付けられています。その為、アメリカ、カナダで販売されているビデオのほとんどにキャプションが入っています。(イギリスでも販売されていますが、システムが違うため、日本では使用できません。)

<図1>キャプション記号の例

 アメリカの文部省、日本での全国語学教育学会では、このキャプション付ビデオを積極的に語学教育の為に取り入れてきました。実践女子大学もそれにならい、四年前より規模が小さいながら、図書館にその設備を導入してきました。最初は一台でしたが現在は六台になりました。また、LL室にもビデオが八台備わっていますのでLL教室が空いている時に使用できます。

 さて私は、英文学科二年生のコミュニケーションプラクシスをとっている学生達に宿題として見たビデオについてのリポートを提出してもらっています。その中には興味度と難易度の二項目が含まれており、年二回、その結果をまとめてデータを出し、自分に合ったものを選べるように学生に公開しています。次の項目はそのデータの一部をピックアップしたもので、一番リポート数の多かったもの(人気度)、一番易しかったもの(難易度)、一番面白かったもの(興味度)、それぞれのトップ10をあげました。

 リポートを出した137人が、一番人気の高いBeauty & the Beast に対して下した評価は、興味度は6.3で、非常に面白かったが、表3の一番目に出ているSpeedまでには及ばなかったもののAladdin や Pocahontas より面白かった。又、難易度5.0とは、易しいTop10 に入るが、Snow White ほど易しくなかったという結果を出しています。この表の人気度の高いビデオは図書館に古くからあったもので、最近購入されたビデオに関しては、データがそろい次第発表する予定です。

 自習にあたっては、まず興味度の高いものから選んで自分に合ったものから始めて下さい。一般的に興味のあるものに対しては易しく感じますので興味の高いものを選ぶほうが良いでしょう。また、その映画を100%理解する必要もありません。沢山の映画を見たあと、又、もとのものに戻ってみても良いでしょう。慣れによって前にわからなかった事が、後でわかるかもしれません。

 最後に、キャプションの装置は簡単にテレビとビデオの間に取り付けられますので、自宅でキャプション付きのビデオを見ることもできます。レンタル店で(残念ながら今のところ全体のビデオの三分の一くらいしかキャプションがついていないようですが)、キャプション付きを探してみても良いでしょう。幸いにもキャプションの装置は大分安くなってきており、実践女子大学の購買部でも買い求められます。


大学図書館のビデオ視聴について

 現在、図書館のキャプション付の洋画ビデオのタイトル数は約300で、図書館2階の6台のビデオ・ブースで同時に二人まで視聴可能です。また、学習の手助けとして、画面と対比できるように、映画シナリオ、スクリーンプレイ等をビデオ毎に用意しています。英語、英会話に興味ある全ての方のご利用を心からお待ちしています。

 スクリーンプレイを使えば尚効果大