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【JOIN! no.4】生活文化学科長崎勤研究室×アサヒグループホールディングス株式会社「カルピス®づくりによるコミュニケーション発達支援」

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パートナー:アサヒグループ
       ホールディングス株式会社
担当教員:長崎勤教授
参加学生:井上弥久・見田里緒・天野美緒・村井麻理絵
     (生活科学部 生活文化学科)
実施期間:2015年3月~

アサヒグループホールディングス株式会社と共に「カルピス®づくりによるコミュニケーション発達支援プログラム」の開発に取り組んでいます。知的障害をもつ子どもがカルピス®づくりを通した周囲とのコミュニケーションによってどのように成長していくのかということを観察しています。2017年には「カルピス®カフェ」として、より発展的な取り組みを行っています。

連携の経緯

 長崎勤教授は以前から、発達障害児のコミュニケーション発達支援に関する研究を行ってきました。一方、アサヒグループホールディングス㈱コアテクノロジー研究所では、カルピス®づくりがもたらす親子のコミュニケーション促進に着目して研究を実施していました。それぞれの研究を活用して、カルピス®づくりが発達障害児のコミュニケーション促進に役立つのではないか、という着想に至り、「カルピス®づくりによるコミュニケーション発達支援プログラムの開発」というテーマでの共同研究が始まりました。

研究室の紹介

 長崎ゼミは教育心理学・発達支援学を中心に学ぶゼミで、学生は“運動”“認知”“言語”“おやつ”の4つのグループに分かれて学んでいます。文献研究や議論に加え、2015年からは、実際に障害をもつ子どもとの遊びや勉強による臨床実習を行っています。具体的には、リレーゲーム、イス取りゲーム、劇遊び、言語指導等の企画をしています。学生がそれぞれ指導案を作成し、実施後に内容を検証・再構成していくというPDCAを重ね、協働する力や問題解決力を身につけていきます。

「カルピス®カフェ」の実施

 4グループの中で“おやつ”のグループが中心となって、カルピス®を使ったコミュニケーション発達支援の取り組みを行っています。当初は障害をもつ子どもが、親子でカルピス®をつくって飲む、というものでしたが、2017年から発展として、“店員”と“お客さん”という立場を設定し、“お客さん”の要望に合わせたカルピス®をつくる『カルピス®カフェ』を学生が企画しました。障害をもつ子どもが“店員”として“お客さん”の好みの味をつくっていく過程を観察し、検証するという、コミュニケーション発達支援に関するより実践的な研究を行っています。
   

今後のねらい

これらの取り組みを通して長崎教授は、発達障害児を支援する 「パッケージプログラム」の開発を目指しています。 プログラムには5つの段階を設け、各段階における他者理解や協同活動の評価を通じた支援を行っていきます。具体的には、乳幼児期から中高生の発達障害児を対象に、 「①カルピス®を他者につくってもらい、自分でもつくる⇒②他者につくってあげて楽しむ⇒③他者の好みに関心を持つ⇒④他者の好みに合わせて濃さや量を調節する⇒⑤小グループで役割を互いに決めてカルピス®づくりを楽しむ」という段階で観察・評価・検証と支援を行います。
 また、学生に対しては、健常者や障害者といった区別のない、多様性のある社会をこれからどうやってつくっていくのかという課題を認識し取り組んでほしいと考え、長崎教授は指導を行っています。

<参加学生インタビュー>

●取り組みの始まりや学んだことを教えてください。

2015年から長崎先生がカルピス㈱と共同で始めた取り組みで、ゼミで継続して行っています(現在は、アサヒグループホールディングス㈱と実施)。2016年に「スペシャルニーズを持つ子ども」(※障害児という呼称に代わるものとして、障害を一つの個性ととらえる意味です)であるS君と出会いました。S君と関わり始めた頃は、机の上でカルピス®をつくって配るだけでしたが、2017年から、“店員”と“お客さん”という役割を務めるカフェという形になりました。取り組みには企業の方も協力して下さり、成果の発表会にも毎回いらして、すごく真剣に話を聞いて下さるので本当に感激でした。

●長崎ゼミはどんなゼミですか?

 幼児保育専攻と生活心理専攻という専攻の違いや学年が違う中で、お互いの共通点は少ないのですが、“S君の支援”という共通点のもと、みんなでS君のために関わっていくというのが、このゼミの特徴だと思います。
 一つの目的があるからこそチームワークが生まれます。また、コミュニケーションを常に取っていく中で、衝突することもありますが、それを乗り越えて学生同士も信頼関係を築くことができました。

●勉強になったこと、気付いたことはどんなことですか。

 (3年生)まだ関わり始めたばかりですが、その中でも成長というか、S君のできることがだんだん増えていくんです。毎回行動が変わっていくのが見えたり、様々な表情が見えるようになったりしたときに、私たちも笑顔になります。そうすると、最初は緊張していたS君も恐怖心が消えて、笑顔になり、楽しい気持ちになっているように思います。
(4年生)S君から学んだことは本当にたくさんあります。S君にとって、どう話したらわかりやすいかということを考えていくことで、自分も様々なことに気付くことができます。実際に関わってみると、前回と全く同じ行動をとるのではなく、S君が違う表情をしたり、違う行動をとったり、私達が全く想定してなかったことをしたりします。その中で、S君の成長を感じることができ、本当に楽しいです。

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<本件に関する問い合わせ先>
実践女子大学研究推進機構研究推進室
TEL:042-585-8821