卒業研究要旨(2008年度)

Forest Park

2008年度卒業研究 空間デザイン研究室 富田華名子・三浦理美

1.はじめに

 現在、町田市にある芹ヶ谷公園は道路を挟んで東西に細長く延びる敷地である。谷に囲まれ木が生い茂っている。東側は版画美術館や広場、池などがあり、子ども達が遊んでいる様子が多くみられ、幅広い年齢層の人達が散歩や談笑をしている。だが、西側は、ジョギングや犬の散歩をする人がたまに通るだけで雰囲気も暗く、子ども達が安心して遊べるような空間ではない、というのが現状である。
 もっと子ども達が遊びに来るような、活気のある場所にしていきたい。

2.計画

 子ども達を対象に、自然の中で楽しみながら体を動かして遊ぶことができる場所に改善したいと考えた。図書館と遊戯室とアトリエ・展望室の3つの建物をメインとして計画し、そこをデッキや遊具で繋がりをもたせることによって、人の流れをつくりだす。

・活用されていない場所を、建物を作る事によって公園に沢山の人をあつめ、活性化させる
・奥まで人の流れをつくりだす
・子ども達が体を動かす楽しみを見つけ出せる
・人を集めることによって、現在の西側の広場の暗さや危ないイメージを払拭させる
ことを主な目的とする。

3.遊んでみよう

 トンネルを抜けると、カラフルな道が目に飛び込んでくる。進んでいくと左側には、Round and round(図書館)があり、透明な箱の中で子どもが本を読む様子が外からも窺える。本を読むのに飽きたら、また外に出てみる。カラフルな道を通りつつ、自然と触れ合いながらどんどん奥へ。

 そのままガラス張りの建物、Dive to blue(遊戯室)に入ることができる。中では子ども達が駆け回ったり、必死によじ登ったりして遊んでいる。
 外を見ると、さらに遊べる開放的な空間が広がっている。そこには遊具でさまざまな遊び方をしている子ども達がいる。

 道沿いに進むと、木々に囲まれている建物があることに気づく。Green art(アトリエ&展望室)の中では、子ども達が自分でひろった公園に落ちている材料を使って物を作ったり、絵を描いたりしている。アトリエからつながっている橋を進むと、公園全体を見渡せる展望室につく。窓から顔を出して景色を眺めている子や、椅子に座って会話をしている子がいる。

(図1)敷地模型
(図2)谷から覗く(写真)



2003-2009, Space Design Laboratory, JISSEN Univ.
Status: 2009-01-22更新