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シリーズ<人間と建築>2
環境と行動

環境と行動

出版社:朝倉書店

出版年:2008年3月

著者:高橋鷹志・長澤泰・鈴木毅編
鈴木毅・王青・古賀紀江・大月敏雄・柳沢要・山下哲郎・狩野徹・橘弘志・渡辺治・市岡綾子 

(前略)かつての建築計画あるいは建築人間工学の研究、建物や家具の使われ方の研究においては、個人・集団としての人間の生理的・機能的分析に基づいて物理的環境(空間)を決定する理論を組み立てることに専念していた。こうした人間の機能的側面、利便性、実用性は、いつの時にあってもわれわれを取り巻く物理的環境の機能として欠くことのできない条件であることは言うまでもない。しかし、それだけでは生活の質を向上させるには不十分であるとの認識が顕在化してきた。そうした動向は大学における建築計画系のカリキュラムにも影響を与え、講義名称や研究内容にも変化が現れており、ここに修められた諸論考もその先駆けとなることを期して構成されている。(中略)
これまで建築の物理的環境とそこでの人間行動との恒常的な対応関係が成立していたが、建築種別や部屋機能が多様に変容してきた現在にあっては、かつての空間と行動との安定した適応関係を分析する建築計画の方法論は意味を失ったのである。建築・都市における環境と行動との関係を行動場面を手掛かりとした研究が広がったのである。こえrがここに収められている諸研究の動機付けになったと考えられる。(後略)(「序にかえて」より抜粋)

目次

  1. 行動から環境を捉える視点
  2. 行動から読む住居
  3. 行動から読む施設
  4. 行動から読む地域

2003-2008, Space Design Laboratory, JISSEN Univ.