CLEIP GUIDEBOOK2025
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5留学ガイドブック2025INTERVIEW大学では英語を専門的に学びたいと考えていたところ、高校の恩師に紹介されたのが歴史と伝統がある実践女子大学文学部英文学科でした。ネイティブの先生によるスピーキングやリスニングに特化した授業はもちろんのこと、文学作品や言語学に女性という視点でアプローチする授業もあり、恵まれた環境の中で自身の興味を深掘りする日々を過ごしました。一方で英語圏の国で勉強してみたいという夢があり、大学2年次にカナダへ。ホームステイをしながら1カ月間の語学研修に臨みました。言葉の壁に悩み、ホストファミリーがベジタリアンだったこともあり食生活でも苦労しましたが、人々の温かさに触れ、小さなことにも感謝を忘れない姿勢を学びました。3年次には、より日本人の少ない環境で英語力を磨くためアイルランドに短期留学しました。日本語が使えない環境に身を置いたことで積極性や自立心が身につき、相手の表情を注意深く観察しながらコミュニケーションを重ねたことで洞察力も磨かれました。さらに4年次以降は、アメリカでアカデミックボランティアやインターンにも挑戦しました。現地の子どもたちに日本語で算数や理科を教える中で、英語という言語をもっと深く学びたいという探究心が芽生え、大学院への進学を決意。卒論で研究の面白さを知ったことも大学院進学の動機の一つでしたが、留学経験がなければこの道は選んでいなかったと思います。大学院修了後は、かねてから希望していた日本語教師として働き始めました。自分が海外に行った際、現地の方々にたくさん助けていただいたので、今度は自分が海外の方々の役に立ちたいと思ったのがきっかけです。そして、現在は母校である実践女子大学で英語を教える立場となりました。思い切って海外に飛び込んだおかげで、自分の進むべき道を見つけることができたことを喜ばしく思っています。留学によって得られるメリットは語学力の向上だけではありません。多様な文化や人々との関わりを通して視野が広がり、何よりも度胸と自信、チャレンジ精神が身につきます。もちろん、留学中は楽しいことばかりではなく、時には辛い思いや悔しい経験をすることもあるでしょう。それでも、その困難こそが人を成長させます。もし、留学に興味があるのであればぜひ挑戦してみてください。興味や関心に従い何かに取り組む大切さを、一人の先輩として後輩である皆さんに強調したいです。私自身も海外とつながり続けながら、日本語教師、英語教員として異文化交流や言語教育により一層貢献していきたいと考えています。文学部英文学科卒/実践女子大学非常勤講師松尾 夏海さん留学を経験して得た“度胸”と“自信”を胸に社会へ

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