新しい学問体系とジェロントロジー

新しい学問体系とジェロントロジーの位置づけ

 新しい学問体系が、「認識科学」(知の探求)と「設計科学」(目的と価値の実現)とによる社会のための科学の実現を意味するものであるなら、ジェロントロジーは、加齢に関する科学的研究、すなわち知の探求を行うと同時に、人々のサクセスフル・エイジングを目指すものでなければならないといえます。
 その基礎となるのが、個人の尊厳と人間性の尊重、地域性文化性の尊重による人文・社会・自然科学融合のジェロントロジーの発想(図参照)であるといえます。今日の我々の社会は、生命科学等の急激な発展により知の爆発とでも言うべき状況が生じています。したがって、この時代に生きる我々は、絶えず自己の状況をモニタリングし、それを通じて得られた知識や情報によって自己の状況を絶えず修正していくことが迫れており、自己を教育し続けていくこと(生涯学習的視点)が必要になっています。

図1 設計科学としてのジェロントロジーの概念構造
出典:(2007/0/31 取得 http://www.scj.go.jp/ja/scj/taikei/index.pdf)に一部加筆修正

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