著書の紹介

 錯視の科学ハンドブック 

 東京大学出版会、13,650円(税込み)
第5章「錯視の応用」のうち、5.4「建築と錯視」執筆


 錯視について、教養程度の知識しかない私に、大学の先輩であるI氏より電話があった。我が国の錯視研究の第一人者が、研究生活の集大成の意味を込めて、事典を作成する。そこに「建築と錯視」というタイトルで文章を書けと言われたのだが、もっといい人を紹介するからと話してある。やってもらえるよね。と、まあ、そういう電話なのである。
 そんなことを言われても、錯視のことはほとんどわかりませんよと断ろうとしたのだが、押しの弱い私は、結局、引き受ける羽目になったのである。
 編者の一人、後藤先生は、そんな人物にも丁寧な依頼のメールを下さる紳士であり、微力ではあるけれども私にできる限りのことはしたつもりである。が、建築と錯視の今後に直接的な接点は少ないだろうという予測が結論になっていることもあり、また、錯視は情報を限定した場合に起こることが多く、環境心理的に考えれば錯覚が問題になることは少ないのではないかなどと、そういった調子の文章もあり、もしかすると、先生の意にそぐわない文章になっているのではないかと恐れてもいる。
 私が一生懸命に書くと、こうなるということで、お許し願いたい。(一応は、錯視現象という意味で著名な建築をまず紹介し、その後、上述のような話題に広げるという書き方をしたのですが...)
 この本。錯視図形のリストがついているのだが、それの元原稿を見せただけで、子供も妹も興味を持ち、出版されたら見せてとせがまれました。それだけ、錯視現象というのは、面白いものなのですね。
 執筆している頃、次女が錯視らしき現象を発見し、後藤先生に「すわ、新種」と訊ねたところ、どうも「踊るハート」と呼ばれる錯視と同種のものだったらしく、次女の名前が歴史に残る機会を逸したのも、なつかしい想い出です。その節は、後藤先生、お世話になりました。
 

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