1995年度卒業論文一覧
1)室内の雰囲気評価に及ぼす色彩と照明の複合効果
色彩と照明は、共に室内の雰囲気を大きく変化させる要因である。しかし、これらは色彩の専門家と照明の専門家とが別々に扱ってきたため、単独の効果しかわかっていない。そこで、壁の色彩と天井の照明パターンを同時に変更できる室内模型を作成し、その雰囲気評価を行った。
2)生涯学習についての意識調査〜生涯学習施設研究の序として〜
来るべき高齢化社会やキャリアを活かした転職の時代において、生涯学習を行う場である生涯学習施設のニーズは、さらに重要性を増してくると考えられる。この研究は、生涯学習施設の研究を始めるにあたって、主に各世代のニーズを探る目的でなされたものである。
3)テクスチュアと色彩が印象評価に及ぼす影響
テクスチュアと色彩は、身の回りのものの印象を決定する重要な要因である。この2つの要因をさまざまに変化させた標本を3つのやり方(触る、見る、見る+触る)で評定してもらい、それらが印象におよぼす効果を明らかにした。
4)箱庭手法による、授乳に関わる空間レイアウトに関する研究
授乳室の模型を作成し、好ましい授乳室となるよう家具の模型を配置してもらう実験を行った。その結果から、助産婦、母親が、授乳室と病室にどのようなことを望んでいるのかを明らかにした。
5)自宅評価に見られる住空間に対する問題点と要望
自分の家の居間、食堂、自室を評価してもらうアンケートを行った。そのとき同時に描いてもらった自宅の間取り図とアンケート結果を対照させることで、それらの空間の現状と主に間取りに対する問題点や要望を把握した。さらに、それらを部屋ごとに比較した。
6)老人に優しい美容室の提案
現在の美容院は、老人のさまざまな生理的・心理的なハンディキャップを十分考慮しているものにはなっていない。そこで、老人へのアンケートによって問題点を把握し、改善案を提案した。
7)絵画の好みについて
絵画の好みと性格の間に関連があることが指摘されている。この研究では、それを確認するとともに、絵画の好みと絵画の印象や被験者のプロフィール、性格検査の結果との関連を明らかにすることを試みた。
8)建物に対する石材の適性
建築物に用いられる石材に興味を持っていた。この研究では、ホテル、デパート、オフィスなどの建物の種類に応じて、好ましい石材が決まるのではないかとの仮説をもち、その仮説の有効性を検討した。このとき、画像シミュレーションの評定方法についても若干の検討をした。
9)公園に足を運びたくなる条件・原因の考察
家の近所を散策するうちに、人がほとんど寄りつかない公園が結構たくさんあることに気づいた。そこでこの研究では、公園の観察調査をもとに、人々が公園に足を運びたくなる条件を明らかにすることを試みた。
10)飲食店の選択動機とその外観の関わりについて
友人とお酒を飲む、家族と食事をするというような状況の違いにより、店の外観が飲食店の選択におよぼす影響がどのように異なるかを明らかにしようとした。