1年生のみなさんへ

実践女子大学短期大学部
学長 城島 栄一郎
桜の花が咲き誇る中、緊張して迎えた入学式から3 ヶ月がたちました。高校までとは違って履修要項、講義概要、時間割とにらめっこして自分の責任で科目を選択し、慣れないWEB による履修登録をし、その後は授業ごとに違う教室に移動して受講する、という大学生活に皆さんそろそろ慣れてきた頃でしょう。慣れると、どうも科目選択を間違ったとか、抽選にもれて希望の科目が取れなかったとか、いろいろ後悔や不満がでてきているかもしれません。
「人間万事塞翁が馬」という中国の諺(ことわざ)があります。人間はもともと“じんかん”と読むようですが“にんげん”でもよいとされています。人というより世間という意味です。似た意味の諺としては「禍福は糾える縄の如し(かふくはあざなえるなわのごとし)」というものもあります。
良いことがきっかけで悪いことが起きる、悪いことがきっかけで良いことが起こる。あるいは、災いや幸福は交互にやってくるという意味です。
人生にはいろいろなことが起こるので、細かいことに一喜一憂したり右往左往したりしないで、どっしりとした人生を過ごしましょうということです。どっしりといっても動かないことではありません。腰を落ち着けて物事に取り組みましょうということです。
入学式の式辞で、「実りある人生をおくるには将来に対して夢を持つことが重要で、その夢を実現していくために失敗を恐れず物事にチャレンジしましょう」と述べたように、常にチャレンジ精神を持ち続け、充実した学生生活を送ってください。