「生活文化学科30周年記念イベント」を開催しました(11/9)
2025年度の常磐祭が開催されている日野キャンパスで、「生活文化学科30周年記念イベント」が11月9日(日)に開催されました。当日は、生活科学部生活文化学科の教員や100人近い卒業生が出席。退職された先生や助手の皆さんも駆け付け、生活文化学科30年間の歩みを振り返りつつ、懇談会では旧交を温めました。
「生活文化学科30周年記念イベント」の開催
生活文化学科30年の歩みを振り返って
30年の歩みを振り返る井口眞美教授
本学の生活科学部生活文化学科は、「心身の健康、家庭や生活心理、保育・教育」など私たちの暮らしに不可欠な生活に関わる知識を提供し、学生たちと共に「学び」を続け、本年で開設30周年の節目を迎えました。それを記念し、11月9日(日)に記念イベントが開催されました。
まずは、現職の教員、助手の皆さんの紹介の後、難波雅紀学長のメッセージが代読されました。「この30年間、変化する社会と人々の暮らしに寄り添い、現代的課題を解決できる多くの人材を送り出してこられたことに敬意を表します」と、難波学長は生活文化学科の取り組みをたたえました。
続いて、生活文化学科主任の井口眞美教授があいさつし、スライドで30年の歩みを振り返りました。
1995年、家政学部は生活科学部へと改称し、「ヒト」と「モノ」との関係性を踏まえつつ、「ヒト」の生活環境との多様なつながりを総合的かつ体系的に探究する生活文化学科が開設されました。2005年には生活文化学コースと保育士コースの2コース制となり、中学校・高等学校教諭免許状に加え、保育士資格が取得できるようになりました。
会場の様子
2007年には、生活文化専攻と幼児保育専攻を設置し、幼児保育専攻では、保育士資格だけでなく幼稚園教諭一種免許状の取得も可能となりました。2011年には、幼児保育専攻が幼稚園・保育士コース(幼保コース)と小学校・幼稚園教諭(幼小コース)の2コース制となり、小学校教諭一種免許状の取得ができるように。これにより生活文化専攻では認定心理士資格や中学校・高等学校教諭一種免許状が、幼児保育専攻では保育士資格、幼稚園・小学校教諭一種免許状が取得できる体制となりました。
2014年には、現代生活学科の開設に伴い、生活文化専攻を生活心理専攻へと改称し、心や体の健康、家族、経済等、生活における課題を心理学的手法で実証的に考察する生活心理専攻が立ち上がりました。公認心理師受験資格を目指せるカリキュラムとなり、現在は他大の大学院で心理学の学びをさらに深める学生も増えつつあります。
井口教授はこれまで生活文化学科の活動を支えてきた先人の尽力に敬服しつつ、生活心理専攻・幼児保育専攻それぞれの現在の学びについても紹介。日野市子ども包括支援センターみらいくとの連携にも触れ、「少子化、育児不安ななど教育問題が深刻化する現代社会だからこそ、生活者の視点に立って多様化・複雑化する生活課題を科学的かつ実践的に学ぶ必然性が増しています。今後も本学科の少人数制ならではの恵まれた学修環境を生かし、社会で自立して活躍できる次世代育成への貢献に尽力したいと思います」と結びました。
元専任教員のスピーチや懇談会、パネルシアター特別講演も
元専任教員の、乙訓稔先生、南雲成二先生、長谷川恭子先生による3分間スピーチの時間も設けられました。先生方は、実践女子大学での思い出や現在の研究活動などをご紹介くださり、卒業生たちは熱心に聞き入っていました。
乙訓稔先生
南雲成二先生
長谷川恭子先生
その後は、実践女子大学で生文科会10周年記念を兼ねた懇談会へと移行。先生方と卒業生が歓談をとおして旧交をあたため、同窓会によるレクリエーションを楽しみました。さらに、懇談会のあとには本学のパネルシアタークラブによる特別講演も行われ、大盛況のうちに終会となりました。
今後も生活文化学科は、「選べる、見える、未来の姿」をキャッチフレーズに、さらなる発展を続けていきます。
生活科学部生活文化学科 主任 井口眞美教授のコメント
生活文化学科主任の井口眞美教授
卒業生をはじめご退職された先生方や職員の皆さんに多数お集まりいただき、無事に30周年記念イベントを終えることができ、心より感謝申し上げます。
生活文化学科はこの30年、社会のニーズに応えるべく激動の変化を遂げてまいりました。保育士ならびに幼稚園教諭、小学校教諭を養成する教育課程の整備、生活文化専攻の生活心理専攻への改編、公認心理師を目指せるカリキュラムの制定など、学生の出口(就職・進路)をしっかりと保証すべく、議論を重ねながらその実現へと邁進してまいりました。今回のイベントでこれまでの過程を振り返り、あらためて現行カリキュラムの完成に至る教職員の努力を思いながらご挨拶をさせていただいた次第です。
今後も生活文化学科では歩みを止めることなく、穏やかで誠実な社会に求められる人材を育成し、日野市との連携にもより積極的に取り組んでいく方針です。また、少人数制の良さを最大限に生かし、学生一人ひとりと丁寧に関係を築きながら、きめ細やかな指導を着実に続け、変化の激しい時代に対応できる人材を育む確かな基盤づくりを進めてまいります。








