教職センターが主催する「教員採用試験合格体験報告会」が2月20日、渋谷キャンパスで行われ、合格者4人と教職大学院に進学する1人の計5人の学生(いずれも2025年度卒業)が、それぞれの視点で体験談を披露しました。合格のポイントや勉強法など先輩から後輩たちへリレーする貴重な機会。聴講した教職課程を履修している学生は、熱心に耳を傾けました。
教職を目指す学生が詰めかけた合格体験報告会
センター長の市毛教授があいさつ「自分に合った勉強法を見つけて」
センター長の市毛教授
はじめに、教職センター長の市毛祐子教授があいさつに立ち、教員採用試験の現状について「質の高い教員の人材確保のため年々早期化、多様化している」と報告。そのうえで「先輩方がどのような対策をして合格をつかみ取ったのか、自分に合った勉強法を見つけるきっかけにしてほしい」と呼びかけました。
報告会はまず、東京、千葉、茨城、埼玉各都県の教員採用試験に合格した4人から報告があり、その後、教職大学院に進学が決まった1人が話をしました。採用試験の傾向と対策、面接対策、過去問対策や使用した参考書など実用的なアドバイスのほか、それぞれに感じた必勝ポイントや教員を目指したきっかけ、教職のすばらしさ、やってよかったこと悪かったことなど経験者しか語れない内容が盛りだくさん。それぞれが自身の言葉で伝え、どの体験談も説得力のあるものとなりました。
あこがれから教員の道を選択:国文学科4年
発表した学生たち
東京都の中高共通の国語教員の採用試験で合格。「高校の部活の先生に憧れた」と話していました。夢を追い続けて教員の道を選んだそうです。生徒の個性や人間性を理解しようと、積極的にコミュニケーションをとっていたことが印象に強く残っているそうです。教員採用試験の勉強方法については、「日ごろの大学の授業をしっかりと受けることが大切」とアドバイス。「受験の時に新しく覚えることがないように“わからない”、“できない”といったストレスを少しでもなくすことが大切」とポイントを説明してくれました。「将来どうするか、教員になるかならないか、悩んでいる方もいると思う。自分の選択肢を増やすためにも、コツコツと今から勉強することが大切。不安もあると思うが、周りの人に相談しながらリラックスして最後まで頑張って」と話していました。
教育実習の経験が転機。民間志望から教員に。「悩むことは無駄でない」:英文学科4年
千葉県の公立中学校の英語教員の採用試験に合格。3年~4年春までは「好きなものにかかわる仕事がしたい」と繊維商社や美容商社、化粧品メーカー志望などの会社員として働くつもりで民間就職まっしぐら。しかし、4年の5月に転機が訪れました。3週間の教育実習を体験した中で、体育祭での生徒の成長ぶりや輝いた姿を目の当たりにして、「これが私のやりたかったこと。やっぱり先生になりたい」という気持ちが芽生え、急きょ進路を変更したのだそうです。
教育実習では、自身が中学生の時に悩んできた経験を生徒理解に生かすことができたそうで、「『悩んできた教員は貴重だ』という言葉をかけてもらい、大きな支えになった」とも話してくれました。目指す教師像については「勉強嫌いだった自分だからこそ、楽しい授業を作りたい。思春期の生徒に寄り添い、自信をもたせたい。生徒が変わるきっかけをつくる先生になりたい」と話しました。また、就職活動を行ってからの教員採用試験の受験だった点については、「悩むことは無駄ではなく、迷っても、遠回りでも、自分の道は見つかる」と、私たちにエールを送ってくれました。
後悔していること、やってよかったこと:美学美術史学科4年
茨城県の中学校の美術科の教員に。今回の報告会では、「教員採用試験の概要と対策-茨城県の例と後輩の皆さんに伝えたいこと-」とのタイトルで登壇しました。主に教員採用試験の対策を中心に報告。自身の受験体験を振り返り、後悔していること、やってよかったことを分けてわかりやすく説明。後悔していることとして、イメージスケッチの形式の確認や練習が足りなかったことを挙げ、本番では課題の内容が多く、全体の構成を考える時間が少なくなり、「形式の確認や練習を入念にしておけば、もっとスムーズに取り組めた」と話しました。また、3年次の前倒し受験で過去問を解いてなかったという反省を生かし、4年次の受験では過去問をきちんと解き、大学の授業では補っていない分野の知識獲得に力を入れたと強調しました。「普段の授業を大切にし、きちんと知識を入れておくことで試験対策が楽になる」とアドバイスし、使用した参考書も教えてくれました。
「自己紹介を考えておくと便利」「先生の小噺をメモ」:食生活科学科4年
埼玉県の中学校の家庭科の試験に合格。自身が1年生のころから行ってきたことを中心に合格までの道のりを印象に残る言葉で話をしてくれました。また、教員採用試験と直接の関係はないものの、これからの教職課程で必要になるアドバイスも。「教育実習の際、自己紹介を行う場面が多いため、簡単にできる自己紹介を考えておくと便利」、「授業中に先生が話した小噺をメモしておくと記憶が呼び起こされる」など、タメになるものばかり。志望理由や長所・短所、目指す教師像、教員に必要な資質能力は?、今まで失敗したことは?、ストレス発散法は?といった質問については「良く聞かれるので答えられるように対策をしておいて」と話していました。また、自分好みに必要な情報をまとめておく“教採対策ノート”を作っており、勉強の中で重要だと思ったことの最新情報、面接の回答などを書いて、対策していたという話もしてくれました。
進路に悩んだ末、教職大学院に。「深い学びに触れたい」:人間社会学科4年
質問に答える発表した学生たち
玉川大学教職大学院に進学。教職大学院とは、教員養成に特化した専門職大学院です。ただ“教える”だけでなく、学校現場における職務についての幅広い知識を持ちながら課題に取り組む即戦力となる教員の育成を目的に作られた機関です。主な試験形式は教員採用試験がベースですが、大学院でどのような計画を持って研究を行うのかということを記した“研究計画書”を書かなくてはならないことが違いとして挙げられます。
もともと、スクールカウンセラーを希望していたとのこと。しかし、教育実習を経験して、「教員として生徒と接する方が楽しい」と感じ、生徒からも「先生の授業は楽しかった」「先生と話しをして進路が明確になった」との言葉をもらい、教員への興味が高まったといいます。進路に悩んだ末、緊急性を有する生徒に寄り添うスクールカウンセラーよりも、日常的に困り事を解決してあげる教員になりたい、という思いが強くなりました。ただ、大学時代は心理学漬けの毎日で、教職への勉強不足は否めず、実力不足を痛感したため、「教職大学院で深い学びに触れたい」と進路を決めたそうです。
不安だったことは、教職大学院の受験の情報が少なかったことで、情報収集を大学のHPなどできちんと行ったそうです。「教職大学院も1つの選択肢」と話してくれました。
共通するのは面接対策講座の活用
参加した学生からは質問も
5人の先輩方に共通していたのは、本学が行っている面接対策講座を活用していたという点です。教員採用試験においての面接は“練習あるのみ”であるとおっしゃる方が多く、「友達の面接練習の様子を見学する」ことを対策として挙げている方もいらっしゃいました。面接に特化した講座の中で、様々な学びを得るとともに対策を行うことができます。本学はそのようなサポートも充実しておりますので、教員を目指したい方も安心して対策に取り組むことができます。
<学生記者コメント>
学生記者の小島さん
私自身、教職課程を履修しているということもあり、非常に参考になるお話ばかりでした。インターネットで記事を読むだけでなく、「実際の声を聞く」ことで、体験談をより深く理解することができ、「教員採用試験が迫ってきているのだ」という緊張感をもつことができました。先輩方5人のお話を参考に、様々なやり方を自身で試していきながら試験対策ができるのではないかと思いました((国文学科4年、小島名奈水)








