大学1年生の担任という仕事
新年度が始まりました。今年度、生活文化学科では92名の新入生を迎えました。そして私は1年生の担任になりました。1年生の担任になったのは2度目です。1度目の春はコロナ渦で、学生も教員も大学に登校ができず、授業は全てオンラインで始まりました。初めてのオンライン授業、学生たちの顔が見えないまま授業を進めることに不安を感じて過ごしていました。前期の途中から1年生も少しずつ大学に登校できるようになり、少数の学生と対面で授業ができるようになりました。授業中に居眠りをしている1年生の姿を見て、どこか安心した気持ちになったことをよく覚えています。不安定な学習状況のまま1年間が過ぎました。継続した登校が難しく、大学に通えなくなった1年生もいました。最後まで会えることなく大学を去っていった学生に自分ができたことはあまりに少なく、その時のもどかしい思いは今もくすぶったままです。
今年は2度目の1年生担任です。1年生が新しい「仲間」を見つけ、気持ちのいい「空間」で、充実した「時間」が過ごせるよう、先生方や上級生と協力して取り組んでいきたいと思っています。新入生がこの3つの「間」を見つけ、その「間」を少しずつ大きくしていけば、大学が彼女たちの心と身体もつながる新しい場所になるのではないかと思います。「つながる」という言葉より「Belong」 という言葉の方がよく合っているかもしれません。「Belong」という言葉はNew Zealandの幼児保育でよく使われています。幼児の心と身体が園につながり、生活の一部になるという意味で使われていると私は理解しています。1年生にとって実践女子大学で過ごす時間が彼女たちの生活の一部となり、また大切な時間となるようサポートを続けていきたいと思います。
3年4年のゼミナールのメンバーとのドッジボール。
青空の下、身体を動かし笑う時間は大切です。
(文責:渡辺 敏)