「実践入門セミナー」のアンケート結果について(2009年度)
実践女子大学FD推進委員会委員長 細川 優
はじめに
実践女子大学では、「目標実現のために主体的に行動する実践力のある人間」の育成を目指して、2009年4月より、全学必修の『実践スタンダード科目』を コアとする新共通教育をスタートさせました。『実践入門セミナー』は、実践スタンダードの初年次教育プログラムで、1年次・前期に全学の学生が履修します。 所属学科の専任教員による小人数指導により、学びのスキルを身に付けるとともに、目標をもって自主的に学ぶことを支援する科目です。
実践女子大学FD推進員会では、学内に設置した「初年次教育ワーキンググループ」の協力を得て、『実践入門セミナー』のための授業評価アンケート票を作成しました。 今回公開するのは、本年7月に実施したアンケートの結果です。
対象とアンケート票
文学部学生430人、生活科学部学生398人、人間社会学部学生165人を対象として、最終回の授業終了後にアンケートを実施しました。表1に、アンケート票 を示しています。設問内容は、大きく分けて、(1)自分自身の授業に対する取り組み、(2)授業内容、(3)授業に対する全体的満足度で構成されています。 各設問は、4段階で評価します。
集計結果
全学における集計結果を表2にまとめました。図1は、質問項目ごとに集計結果をグラフ化したものです。
授業の総合的満足度「総合的に判断してこの授業に満足しましたか?」は、評価点3.00ポイントで、76%の学生が、「大いに満足した」「満足した」と答え、初年度としては評価 できる内容であったと考えています。しかし、「少し不満」「大いに不満」と答えた学生も16.9%おり、次年度に向けての改善の余地があります。
自分自身の授業に対する取り組み状況では、「毎回の授業に大いに積極的に臨んだ」「積極的に臨んだ」と答えた学生は80.1%おり、評価できる状況でした。 また、86.8%の学生が授業の目的を理解できていました。
授業内容、特に学びのスキルに関連した設問のなかで最も高い評価を得たのは図書館ガイダンスで、3.25ポイントでした。「図書館で図書を探すのに充分に役立った」と 答えた学生は30.9%、「役立った」を加えると、89.2%の学生は「役立った」と答えていました。
その他、「大学の授業を受けるのに役立ちましたか?」、「レポートを書くのに役立ちましたか?」で、3.13ポイントの評価点が得られました。
キャリアオリエンテーションに関連した設問では、「学生生活のおくり方について考えるきっかけになりましたか?」「将来について考えるきっかけになりましたか?」 において3.10ポイントを超える評価点が得られました。
以上の結果から、図書館の利用方法やレポートの作成方法など、「学びのスキルを身につける」ことへの支援に関しては、ある程度の目標達成ができたと考えています。
また、「キャリアオリエンテーションプログラム」を取り入れたことにより、「学生生活を含めた自分の将来」を考える動機づけにもなったと考えています。
以上