フィジーの魅力をどう発信するか。グローバルJミッションで学生がSNS動画の企画設計に挑戦!(6/12)
世界有数の幸福度を誇る南太平洋の島国、フィジーをテーマにした産学連携プログラム「グローバルJミッション」が行われ、最終日の6月12日、1、2年生21人が企画したSNS動画案を発表しました。
本学では、低学年向けキャリア支援を強化すべく、2019年度より企業や自治体との産学連携プログラム「Jミッション」を実施しています。本取り組みは、大学1年生・2年生を対象に「良質な経験・学修の場」を提供することで、学びに対する意欲や自己肯定感の向上を目的とするものです。学生だけで構成されたチームで、企業や自治体からのミッション(課題)に取り組み、最終的には企業担当者の前で発表を行います。その中でもグローバルな取り組みは「グローバルJミッション」と呼びます。
フィジーの語学学校・留学プログラム「フィジー留学カラーズ」の日本オフィスを運営し、本学のグローバルインターシップにおいても「マイカラ」プログラムを主催する株式会社アールイーカンパニー(以下、アールイー社) が提案したお題は「日本人がフィジーに行きたくなるSNS動画企画を設計せよ!」。5チームから提案された動画案は、いずれもフィジーの文化や現地の人々のホスピタリティを理解した、学生目線のクオリティーの高い作品に仕上がり、いずれの作品もアールイー社から高い評価を受けました。
課題を学び、差別化する切り口を探る
上空から見たフィジーの美しい海岸線
5月15日~6月12日まで約1カ月に全4回の講義を設けたミッション。初回講義では、アールイー社から「日本人がフィジーに行きたくなるSNS動画企画を設計せよ!」という課題が提示されました。
初回の講義では、アールイー社の植林良太氏は、フィジーには美しい海や自然がある一方で、それだけでは他国との差別化が難しいと説明。現地の人々の温かさやホスピタリティをどのように映像化するかが、今回のミッションの重要な視点として示されました。
緊張のプレゼン
また、同社の長瀬智寛氏からは、フィジーの文化について紹介がありました。「世界一幸せな国」とも呼ばれるフィジーでは、時間に縛られすぎない「フィジータイム」や、ものを分かち合う「ケレケレ」と呼ばれるシェア文化など、人とのつながりを大切にする価値観が根づいているとのこと。学生たちは、フィジーを単なる観光地としてではなく、現地の人々との交流や日常の魅力を通して伝える視点を学びました。
第2回では、フィジー・エアウェイズ日本地区代表の岸本洋一氏が登壇。航空会社の視点からフィジーの魅力と旅行業界の現状を語りました。フィジーは英語圏で留学先としても適しており、欧米に比べて費用を抑えられるとのことです。
しかし、日本人訪問者数はハワイなどと比べて少なく、知名度の低さや日本語でのSNS発信に課題があり、若い世代に向けてフィジーの具体的な魅力を届ける重要性を伝えました。
学生たちは5チームに分かれ、SNS動画企画の提案に取り組みました。最優秀賞チームには、カラーズの留学コンテンツ30%ディスカウントが贈られることも発表され、プログラムへの期待が高まりました。
「行きたくなる」を学生が設計 5チームが最終発表でプレゼン
最終発表では、5チームがSNS動画企画案をプレゼンテーションしました。各チームはTikTokやInstagramなど、SNS媒体ごとの特性を意識して企画を設計。若者、ファミリー層、大学生、社会人など、それぞれのターゲットに合わせた発信方法を提案しました。
フィジー5
チーム「フィジー5」は、10〜30代の若者をターゲットに設定しました。SNS利用率が高い若者層に向けて、タイパ(タイムパフォーマンス)重視の30秒動画と、留学生の一日をリアルに届けるSetlog風の動画を提案。また、「1週間5000円生活」という企画も盛り込み、留学への経済的なハードルを下げることを狙いました。
ActiveGirls
チーム「ActiveGirls」は、ファミリー層や若者に向けた企画を提案しました。家族でリンクコーデを楽しみながらフィジーを旅する動画や、スマートフォンから離れて自然や人とのつながりを感じる体験を切り口に、フィジーで過ごす時間の豊かさを表現しました。
maraU
チーム「maraU」は、現地の人との交流を軸にした動画企画を発表しました。大学生を主なターゲットに、フィジーで過ごす一日や現地の人々との触れ合いを紹介し、観光スポットだけでは伝わらない人の温かさを届ける内容を提案しました。
カタカタガールズ
チーム「カタカタガールズ」は、子どもがいる家庭をターゲットに、ハワイとの比較を切り口にしたアプローチを提案。チップが不要なことや現地の人の温かさをアピールし、「日常を忘れたくなる、いい旅先」としてフィジーを印象づける動画を企画しました。
タベウニ
チーム「タベウニ」は、日常生活で疲れを感じている人や旅行好きな人をターゲットに設定。360度カメラを使ったシリーズ企画を提案し、満員電車で疲れたサラリーマンがフィジーで癒やされていく様子を30秒動画で表現するアイデアを発表しました。
最優秀賞は「フィジー5」 受賞チームが語る企画づくりの舞台裏
講評する植林氏
発表後、植林氏らが5チームを審査。その結果、最優秀賞には「フィジー5」が選ばれました。若者をターゲットにした明確な戦略と、タイムパフォーマンスを重視した動画設計が高く評価されました。
また、講評では、「SNSの根本的なところをとらえて動画を作成している」「想定するターゲットが豊富なところがいい」「英語がしゃべれないお父さんが海外に行くという設定は、安心感を与える」「ハワイとフィジーのどちらに行くか決めかねている人に、フィジーを選んでもらえる可能性がある動画」などと、発表したチームの評価ポイントが示されました。
最優秀賞を獲得した「フィジー5」のメンバーは、渡部水貴さん(国際学部国際学科2年)、加藤美寿希さん(同)、山口愛咲さん(人間社会学部1年)、永井紫雄美さん(文学部美学美術史学科1年)の4人。受賞後、メンバーに企画づくりの過程や感想を聞きました。
Q. なぜ若者をターゲットにしたのですか。
A. 若者はSNS利用率が高く、特にTikTokを日常的に見る層だと捉えました。短い動画に慣れ親しんでいる若者に向けて発信することで、フィジーへの関心につながると考えたためです。
Q. 30秒という短い尺にこだわった理由を教えてください。
A. 若者に届く動画にするため、タイムパフォーマンスを意識しました。30秒ほどの短い時間で情報を伝え、最後まで見てもらえる構成を目指しました。
Q. 企画づくりで苦労したところはありますか。
A. 中間発表で「もっと具体的な案がほしい」と指摘を受け、他のチームと重ならない企画を考えるのに苦労しました。「1週間5000円生活」では、現地の食費を確認しながら、現実的でお得感のある内容に工夫しました。
Q. 受賞した時の気持ちはいかがでしたか。
A.最終発表では他のチームの完成度も高く、受賞は難しいかもしれないと思っていたので、とても驚きました。チームで準備してきた企画が評価されてうれしかったです。
Q. 今回の経験を通して感じたことを教えてください。
A. メンバーで集まって話し合い、企画を形にしていく過程が楽しかったです。チームワークやプレゼンテーションの経験にもなり、またこうしたプログラムに参加したいと思いました。
最後にメンバーは、「グループで活動するのはほぼ初めてでしたが、すごく楽しかったです。またJミッションに参加したいと思いました」と笑顔を見せました。
今回のプログラムは、学生たちにとって、海外の魅力を社会へ伝える方法を実践的に学ぶ機会となりました。フィジーの文化や人々の温かさに触れながら、それを誰にどのように届けるのかを考える経験は、今後の学びや活動にもつながっていきます。







