社会デザイン学科初!「演習Ⅱa」で100人超が取り組む東急との連携授業。渋谷区の青キャンで中学生・企業・大学生の「三方よし」のアイデアを形に(5/12)
人間社会学部社会デザイン学科2年生の必修科目「演習Ⅱa」での社会連携プロジェクトのキックオフが5月12日開催されました。学科の4クラス100人超が共通テーマに取り組む本授業で学生が挑戦するのは「中学生」「企業・団体」「大学生」の三者がつながり、「三方よし」の価値を生み出すアイデアを考えることです。7月の最終発表に向け、区が開校する次世代の学びの場「青山キャンパス」(通称・青キャン)を訪れ、中学生との対話や企業との関わりを通して、リアル社会で問いを立て、企画を形にしていきます。授業を受けた学生からは「社会や仕事について具体的に知るきっかけになる」「中学生や企業と関わることで視野が広がりそう」といった声が寄せられました。
共通テーマが提示された演習Ⅱaの授業の様子
「共創デザイン」学ぶ学生が中学生と壁打ち。「『共創』はより大きな力を出すことができる」
外部講師の奈良さん(右)と上東さん
青キャンには、探究・創造拠点の「未来共創空間」(ミラソ)があり、現在、区立の広尾中学校と松濤中学校が探究学習の場として利用中。このミラソの運営に関わっているのが東急株式会社(以下「東急」)で、今回のキックオフでは、同社フューチャー・デザイン・ラボの奈良太一さん、上東(かみひがし)茉弥さんが、講師を務めました。
演習Ⅱaは、社会デザイン学科2年生の必修科目です。社会デザイン学科では、3つの学びの柱の一つとして、多様な人々と共に新しい価値を創り出す『共創デザイン』を掲げており、社会の問題や課題を自ら発見し、解決する力を身につけています。
今年度の授業は、学科の4クラス全員が、共通テーマ「中学生と社会(企業・団体)とのつながりで価値を生み出すには」に取り組みます。東急の2人は「ミラソで、私たちは、『共創』という概念で子供と社会を接続することに取り組んでいる。『共創』は、より大きな力を出すことができる」と強調。「皆さんにも、ミラソを訪れて中学生と社会をつないで新しい価値を生み出してほしい」と呼びかけ、中学生の探究活動の伴走で、中学生と対話しながら一緒にアイデアを出すなどの「壁打ち」と、つながりたい相手や質問などを考える「社会接続」の体験をするよう提案しました。
相手の考えを聞き取るワーク。「関心のあることを掘り下げて」
奥の東急の2人に話に耳を澄ませる学生たち
その準備として、ミラソで学生が担う役割を想定したワークが行われました。学生は2人1組になり、片方が「探究する生徒役」、もう片方が「大人・企業の社員役」となって、問いづくりを支える練習に取り組みました。学生に自分の興味や関心を5つ以上書き出してもらい、生徒役に大人・企業の社員役が、答えを代わりに出すのではなく、「その興味のどこに一番ワクワクするのか」「それが実現したら誰にどんな良いことがあるのか」などの質問を重ね、相手の考えを聞き取り、本人の言葉で問いを立てられるよう伴走する練習をしました。東急の2人からは、ポイントとして、「絶対に否定しない」「生徒役の人の興味関心をとにかく理解する」「関心のあることを掘り下げていく」などを挙げ、悪い例として、「答えを提示しないこと」としました。
ワーク後、生徒役の学生からは、「普段考えていない本質的な部分を聞かれることで、自分の関心に気づくことができた」という感想が共有され、大人役から質問されることで、新しい視点や価値に気づきを得ることができると理解しました。
7月の最終発表に向け、16チームに分かれて企画を検討
グループごとにワークで意見を出し合う
ミラソでの中学生の探究学習の伴走経験をもとに、学生は各クラス4チームの計16チームに分かれて企画を検討。7月7日には各クラスで発表を行い、代表チームを選出。その後、7月14日に4クラスの代表チームによる最終発表会を実施する予定です。授業後の学生の感想には、「中学生は社会や仕事について学ぶことができ、将来を考えるきっかけになる」「企業は若い世代の考えを知ることができる」「大学生は就職先や卒業研究のテーマを考えるヒントになりそう」といった声がありました。
中学生、企業・団体、大学生のそれぞれにどのような価値を生み出せるのか。学生たちは、青キャンでの実践を通して、その問いに向き合っていきます。
ワーク中にアドバイス
講師にワークの感想を話す学生
標葉靖子教授「渋谷を舞台に問いと提案を具体化してほしい」
社会デザイン学科 標葉教授
本授業では、リサーチ、現地調査、問いの設定、他者との協働、実現可能性の検討といった一連のプロセスを通じて、学生が社会の中で自ら課題を見出し、行動へとつなげる力を育むことを目指しています。
社会デザインにおいて重要なのは、抽象的なアイデアにとどまらず、実際の現場や当事者との関わりを通して、課題の捉え方そのものを更新していくことです。今回のプロジェクトでは、渋谷という地域を舞台に、中学生の探究学習への伴走を通して、学生自身が「中学生」「企業・団体」「大学生」の三者にとってどのような価値が生まれうるのかを考えていきます。
現場に出て人と関わることで、机上では見えなかった可能性や難しさに気づくことができます。学生には、リアルな社会の中で他者と出会い、対話し、試行錯誤しながら、自分たちなりの問いと提案を具体化してほしいと考えています。







