学位授与の方針
文学部 ディプロマ・ポリシー
文学部では、全学ディプロマ・ポリシーとして求める内容を含め、言語・文芸・芸術の分野を中心としつつ、表現の観点からは、表現の構造や生成の論理の認識とその実践的技能を獲得し、表現の歴史探究の観点からは、時代の中の特質や創造、展開、変遷の論理等を解明し、表現主体や思潮の観点からは個人の思考や共同社会の思潮の現れを探究します。哲学や宗教等と共に、隣接する文化諸科学、人文諸科学、社会諸科学、思考の諸科学等の幅広い教養を取り込み、現代を生きる個人として、社会と諸環境との望ましいあり方に向けて、責任ある自立した関わりをもてるよう基礎的な素養を修得し、各学科の専門的知識とそれを活用できる技能を身につけ、各学科の所定の単位を修得した者に、「学士(文学)」の学位を授与します。
国文学科
国文学科では実践女子大学及び文学部のディプロマ・ポリシーに基づき、以下のとおりディプロマ・ポリシーを定め、学位を授与します。
国文学・国語学・漢文学・日本語教育の4分野を学ぶことにより、これらの四分野を統合した論理的思考能力・問題解決能力・プレゼンテーション能力を駆使し、日々研鑽を続けるとともに、その成果として、人間として成長し、21 世紀の国際社会で活躍することを求めています。その達成のために、以下に掲げる態度・能力を身につけ、所定の単位を修得した者に「学士(文学)」の学位を授与します。
<態度>
多様性を受容し、多角的な視点を以って世界に臨む態度【国際的視野】
①多様な価値観を持つ国内外の人々の文化を比較・研究することにより、相互の理解と協力を築こうとする態度。
②多様な価値観を持つ人々との交流につとめ、相互の理解と協力を築こうとする態度。
③文学とことばの研究を通して、日本の文化を自らのものとし、世界に発信しようとする態度。
知を求め、心の美を育む態度【美の探究】
①文学とことばの研究を通して感受性を深めようとする態度。
②文学とことばを探究することによって、新たな知を創造しようとする態度。
③自己の研鑽を通して人格を陶冶しようとする態度。
<能力>
学修を通して自己成長する力【研鑚力】
①文学とことばを学ぶ愉しみを知り、生涯にわたり知を探究し、学問を続けることができる。
②日本の文学、さらには文化を理解することによって、自信を創出することができる。
③歴史学、美術史、言語学等、多くの隣接する学問を通して多角的な視点と洞察力を身につけ、本質を見抜くことができる。
課題解決のために主体的に行動する力【行動力】
①相手の心を打つ表現ができる。
②文学作品やことばの研究から、問題点を設定し、課題を発見できる。
③さまざまな問題や課題の分析方法を立案することにより、ものごとの本質を正しく評価し、問題解決につなげることができる。
相互を活かして自らの役割を果たす力【協働力】
①文学研究を通じて、人間に対する洞察力を深め、自己や他者の役割を理解できる。
②互いに協力して研究を進めることで信頼を醸成し、豊かな人間関係を構築することができる。
③共同研究により状況に応じたリーダーシップを発揮することができる。
英文学科
英文学科は、全学ディプロマ・ポリシー及び学部ディプロマ・ポリシーにおいて求める内容を含め、以下に掲げる態度、能力を身につけ、所定の単位を修得した者に「学士(文学)」の学位を授与します。
文化の多様性を理解し、広く社会に貢献しようとする態度
(英語運用力、異文化理解力、情報発信力)
①英語の運用能力を高めようとする態度。
②英語圏の文化や英語について理解を深めようとする態度。
③国際感覚を身につけ、世界に対して積極的に働きかけようとする態度。
英語圏文学・文化及び英語学を深く理解する力
(異文化理解力、論理的思考力)
①イギリスとアメリカを中心とする英語圏文学・文化についての知見を深めることができる。
②英語学を中心とする言語学についての知見を深めることができる。
③集積された知識を元に、深い洞察力をもって独自の考察を加えることができる。
研究課題に主体的に取り組む力
(情報収集・分析力、協働力)
①研究対象について多方面から考察し、発展的な研究課題を設定できる。
②課題解決に向け効果的な調査・研究の計画を立案・実行できる。
③研究に取り組む中で、他者と協調しながら、一定の成果を挙げることができる。
自分の考えを積極的に発信するための力
(英語運用力、情報発信力、論理的思考力、協働力)
①自分の考えを形成していくために、日英両言語による情報を収集できる。
②他者と協調的に討論を重ねることにより、自分の考えを形づくることができる。
③自分の考えを論理的に構成し、それを日英両言語で発信することができる。
美学美術史学科
美学美術史学科の学修から得た、知識・感性・技能を社会に還元し、世界と地域に貢献するために、以下のような態度と能力を身につけ、所定の単位を修得した者に「学士(文学)」の学位を授与します。
A<態度>
世界と日本の文化や美術を知り、文化の多様性を理解し尊重する態度【国際的視野】
①日本、東洋、西洋の過去から現在に至る美術作品の鑑賞や分析に基づいて、世界における文化、美術の多様性と共通性を理解し、多様な文化に敬意を払う態度。
②世界的視野に立って日本の美術や文化への理解を深め、国際的な場面で、日本の文化と美術について的確に伝える意欲。
美的な感性を磨き、知的な思考と調和をめざす意欲【美の探求】
①美術や芸術についての知識を深め、感性を高める意欲。
②知的な関心を抱き、ものごとを客観的にとらえ、他者を理解しようとする意欲。
③作品や文化を生み出した社会と人間についての洞察を深め、現実社会の諸現象の背景を見極めようとする意欲。
B<能力>
学修を通して洞察力と自己表現の力を身につけ、自己成長する力【研鑚力】
①芸術や文化を学ぶ愉しみを知り、生涯にわたる精神的な糧とすることができる。
②自身の知識や感性の深化を実感し、自信を創出することができる。
③美術や文化とその背景についての分析や考察を深め、的確な言葉や文章によって、他者に伝えることができる。
課題解決のために主体的に行動し、互いに協力して自らの役割を果たす力【行動力・協働力】
①自ら課題を発見し、解決のための方法や道筋を考え、粘り強く実行する力。
②調査や創作活動などにおいて適切な計画を立て、自主的に行動する力。
③自身と他者の役割を理解し、相互に協力し、物事を進め信頼関係を醸成し、豊かな人間関係を築く力。
④過去の文化財が持つ社会的価値と、それらを次世代に引き継ぐことの大切さと、その役割を担ってきた諸活動や、美術館・博物館の社会的意義を理解し、状況に応じてそれらの活動に参画する力。