教育課程の編成及び実施に関する方針
文学部 カリキュラム・ポリシー
文学部では、日本文学(上代~現代)、日本語学、漢文学、日本語教育、イギリス文学・文化、アメリカ文学・文化、英語学、日本美術史、東洋美術史、西洋美術史、美学、民俗芸能、博物館学、美術科教育をはじめとして、社会の諸課題に関する広い学識を授け、各々の専門に係る職業に必要な知識と能力の養成を目的として、各学科の専門課程カリキュラムを編成しています。
国文学科
日本文学を体系的・理論的・総合的に学修研究し、同時に日本語の本質と変遷を解明し、日本文化の進展に寄与し得る知識教養をもった学生を育成します。そのため以下のような国文学科独自のカリキュラム・ポリシーを掲げています。
教育課程編成
①専門教育科目を、国語学、国文学、中国文学及び日本語教育に関する科目に大別し、さらに関連科目として書道に関する科目を体系的に配置します。
②他学部・他学科の科目を履修する機会を設け、幅広い学修ができるようにします。
③副専攻を設置しています。
教育内容
①1年次では体系としての国文学・国語学・中国文学・日本語教育を「概論」を通じて学びます。これにより大局的に学問領域を眺め、統合してゆく力を重視します。
②上記の4分野を学修する能力を身につけるため、1年次では「基礎講読」、2年次では「基礎演習」の授業を配置し、言葉やリテラシーを学びます。
③3年次以上には、「研究」の授業を配置し、最新の研究、また体系としての学問のあり方を学びます。3年次以上には、課題を設定して計画を立案・実行できるような力を身につけるため、「演習」の授業を配置し、自ら研究、発表し、他者の批判を受けることにより、自らを研鑽する態度を求めます。
④4年次には卒業論文を必修としています。これにより学生自らが選んだ研究対象を総合的に理解することを目標としています。授業科目の学年配当に配慮し、入学から卒業までいずれの期間も充実した学修ができるようにします。
教育方法
①能動的な学修の充実を図るために、アクティブラーニング、演習科目、少人数教育を積極的に導入します。これにより相手を理解・尊重し、自分の意見を伝える能力を身につけます。
②演習科目を通じて、教条的な意見に対する対処の方法を学習し、お互いの到達点を見出す力を育成します。
③学修時間を充実させるため、授業と連動した事前・事後学修の方法をシラバスに明示し、活発な学修を促す教育を行います。
評価方法
①授業への取り組みを評価します。
②課題達成を試験・レポート等によって評価します。客観的な成績評価を行ない、学生が自らの到達度を正確に把握するため、GPAによる評価方法を採用しています。
③個々の教員の成績評価の方法・基準とフィードバックについてはシラバスに明記してあります。
英文学科
英文学科は、ディプロマ・ポリシーに基づき、言語運用能力、論理的思考力、表現力を養うことで、多様な文化を深く学び社会に貢献できる人材を育成することを目的として教育を実施します。そのために、教育課程編成、教育内容、教育方法及び評価方法について以下のとおり定めます。
教育課程編成
①英語の運用能力を養成する科目を配置します。
②3つの専門分野「イギリス文学・文化」「アメリカ文学・文化」「英語学」から成る専門教育科目を体系的に配置します。
③年次進行にともない基礎から応用へと発展的に学修ができるようにします。
④3つの専門分野間で、領域横断的な学修ができるようにします。
教育内容
①情報を収集・発信する能力を身につけることを目的として、英語の4技能(「読む」「書く」「聞く」「話す」)を修得するための授業を配置します。
②英語運用能力を身につけるために、リメディアル的な内容を含む基礎力の充実に始まり、次第に専門性の高い技能を身につけることができるようにします。
③3つの専門分野では、基礎的知識を身につける概論的授業に始まり、特定の限定された専門領域・テーマへ進むことにより、言語・文化の多様性を段階的に学ぶことができるようにします。
④研究課題に主体的に取り組み、研究結果を論理的に表現するための教育を行うことにより、情報収集能力、情報分析力、表現力といった、キャリア形成に資する就業力を身につけることができるようにします。
教育方法
①英語関連の授業では、高度な英語運用能力を養うために、習熟度別かつ少人数のクラス編成を行い、アクティブラーニングを採用します。
②専門分野の授業では、基礎から応用へ、そして卒業論文執筆による課題研究まで、少人数制のクラスを配置して活発な学修を促す教育を行います。
③英語運用能力を身につけ、また個々の研究課題に取り組む過程で、広く社会に目を向け、多様な文化を深く理解するための教育を行います。
④他者との協力関係を築いて課題解決に取り組むことにより、親和力や協働力を身につける教育を行います。
評価方法
①客観的・総合的評価のためにGPAを活用します。
②学修到達目標及び成績評価の方法・基準を明示し、評価に対する学生と教員との相互理解を深めるようにします。
③学期末の試験、レポートに加え、授業時のリアクション・ペーパー、プレゼンテーション、ディスカッションなど複数の要素によって総合的に評価するようにします。
美学美術史学科
美学美術史学科では、学科のディプロマ・ポリシーに基づき、学修から得た知識・技能・態度を地域と世界に還元できるように教育を実施します。そのために、教育課程編成、教育内容、教育方法及び評価方法について、以下のとおり定めます。
教育課程の編成
①授業科目の学年配当に配慮し、専任教員による「基礎科目」と「基幹科目」を軸に、その他の「関連科目」を配置し、学修の成果としての卒業論文作成に結びつくように専門教育科目を配置しています。
②博物館学課程(美術館学芸員資格の取得)と中高の美術科教員免許状取得のための資格科目を、学科の専門教育科目と関連づけながら配置しています。それによって、専門の知識や思考力を、実社会での活動につなげます。
③他学科や他学部との間に相互に開放科目を設け、ミュージアム・スタディズ・コースなど学科が提案した副専攻や、学部や全学の副専攻コースが用意されています。
教育内容
美学美術史学科では、1年次に、日本、東洋、西洋各地域の美術史と美学、民俗芸能についての基礎を学び、幅広い知識と教養を身につけます。2年次からは、それぞれの興味に従って、基幹科目や関連科目によって幅広くかつ体系的に学びます。3年次では、演習授業を必修として、4年次の卒業論文作成につなぐための専門的内容を学びます。4年次では、これまで学んだ知識や研究方法の集大成として、卒業論文を作成します。
①1年次に、学科の基礎科目である専任教員による日本、東洋、西洋の各地域の美術史と美学、民俗芸能の8分野の「入門」を配置し、基本知識を幅広く学びます。また、少人数で、アカデミックライティングの基礎を学ぶ「入門演習」が配置されています。さらに、絵画とデザインの実技の入門科目が履修でき、美術制作の基礎が学べます。
②2年次から3年次では、1年次で学んだ基礎の上に、専任教員による基幹科目を軸に、様々な関連科目を配置し、学生それぞれの興味に応じて体系的に学ぶことが出来ます。また、少人数授業として、2年次前期に専門研究のための知識と方法を学ぶ「基礎演習」が配置され、3年次の演習へとつなげるとともに、美術に関する各言語のコミュニュケーション力を身につける「グローバル・アートスタディズ」や、体験型学修の「実地研究」も履修できます。また、美術実技を学ぶ実習科目も履修できます。
③3年次では、必修授業として、自らの興味に沿った「演習」を履修し、実際に作品やパフォーマンスを見てそれを言葉で表現する力や、文献の扱い方や発表力を高め、4年次の卒論ゼミにつなげます。「演習」には、各地の見学旅行も組み込まれています。また、3年次から学芸員資格取得に向けた博物館学課程の履修が始まり、美術に関わる学修成果を社会に還元する具体的な方法を学びます。
④4年次では、引き続き学生の興味に即した科目を履修するとともに、「卒論ゼミ」を履修し「卒業論文」に取り組みます。卒論ゼミでは、これまで学んだ知識や研究方法の集大成として「卒業論文」を完成させます。実技系卒論ゼミでは、作品制作を行い、その報告書としての卒論を作成します。
教育方法
①学科の講義科目は、本格的な専門研究の成果を分かりやすく講義します。
②多くの見学授業を行い、実際の見学調査(フィールドワーク)を重視しています。
③すべての学年に、少人数授業や実習、演習を導入しています。
④見学や実習などを通じて、学外の組織や地域、地方自治体などとの連携を取り入れています。
評価方法
①成績評価基準を明示し、学生が自らの到達度を正確に把握するとともに、レポートや試験の結果の学生へのフィードバックを、多くの授業で実施しています。
②客観的・総合的評価のために、GPA制度を用います。