【生活心理専攻】研究紹介と卒論の話~第一印象とは何か?
こんにちは。今日は、私の研究について紹介します。
大昔にさかのぼりますが、私が学生のとき、卒論のテーマをどうしようかと悩んでいました。絵を描くのが好きだったので、芸術やデザインと心理学の関係にも関心がありましたし、なぜ記憶力がいい人とそうでない人がいるのかといったところにも関心がありました。指導教員の先生に相談し、いろいろ話した結果、名刺のデザインによって印象ががらっと変わるのが面白いという話から、どういう印象の人がどういう名刺を持つとおぼえてもらいやすいのか調べてみましょうということになりました。そんなところから生まれたテーマが、現在の私の研究につながっています。
「印象」とは何でしょうか。ぱっと見て、何となくいい人そうだなと感じられる人もいれば、何となく怖そうに見える人もいるかもしれません。その、何となくの感じを、私たちは第一印象として受け取っています。社会心理学の対人認知という分野では、印象はその人の内面的な特性を自動的に推測しているものとして、たくさんの研究が行われています。でも本当に人は見た目だけからその人の内面を推測していると言えるのでしょうか?最近はそのあたりのことを、文化差や発達といった観点から、考えてみているところです。
学生の皆さん、なかなか卒論やゼミでの研究のテーマが決まらない方もいるかもしれませんが、一人で悩まずに、ぜひ先生に相談してみてください。一人で考えていると煮詰まってしまいがちですが、きっと先生が知識や経験を生かしてアドバイスしてくれます。ぜひ悔いの残らないように、自分の興味ややりたいことを詰め込んだ卒論を作り上げていきましょう。
(文責:作田 由衣子)