生化学実験(管理栄養士専攻2年)
食生活科学科助手N.H
管理栄養士専攻2年生の「生化学実験」についてご紹介します。
今回の実験テーマは、「ヒト口腔粘膜からのゲノムDNAの抽出とSNPs解析」です。
SNPs(Single Nucleotide Polymorphism:一塩基多型)とは、ゲノム配列において1塩基の違いが存在し、その違いがある集団の1%以上に認められる遺伝子多型のことです。
授業では、アルコールの分解に関わるアルデヒド脱水素酵素と肥満に関連するβ3アドレナリン受容体の2つの遺伝子のSNPsについて遺伝子解析を行いました。
解析は、リアルタイムPCRとエンドポイントPCR産物のアガロース(寒天)ゲル電気泳動法による二通りの解析を行いました。
得られた結果をもとに、両親の出身地などと合わせて考察していきます。
皆さんもご存知の通り、リアルタイムPCR法は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の確定診断にも用いられている最先端の遺伝子解析技術です。
この方法では、短時間に特定の遺伝子を増幅することにより、その遺伝子の有無や量を解析することができます。
エンドポイントPCRのアガロースゲルによる電気泳動法では、リアルタイムPCRを行った各自のPCR産物を、寒天(アガロース)ゲルで電気泳動を行います。
ゲルに注入する量は10 µLと非常に少ないため、学生たちは慎重に作業を進めていました。
電気泳動が終了したら、青色LEDトランスイルミネーターという装置で480 nmの光を当て、ゲルを観察していきます。
ゲルの中で緑色の筋状に光っているところが「バンド」と呼ばれ、DNAに蛍光色素が結合することで緑色の蛍光を放ち可視化できます。このバンドを比較することで、PCRで増幅したDNAの長さや有無を判別することができます。
近年、個人のヒトゲノムDNAの配列に基づくテーラーメイド医療や精密医療が臨床現場で活用されています。
この実験では、遺伝子解析の原理を理解するとともに、管理栄養士を目指す学生たちの興味や関心の幅が広がることが期待できます。







