食物科学基礎実験(食物科学専攻1年)
食生活科学科助手H.I
今回は、食物科学専攻1年生の必修科目「食物科学基礎実験」をご紹介いたします。
食物科学基礎実験では、化学薬品や実験器具の安全な取り扱い、基本的な化学実験の操作、試薬の調製法など、実験に必要な基礎的スキルを中心に学びます。
今回は、アスコルビン酸を使用した酸化還元反応についての実験を行いました。
この実験では、うがい薬を使い、私たちが日常的に口にする食料や飲料にはどの程度のアスコルビン酸が含まれているかを調べました。
うがい薬には「ヨウ素」が含まれており、これは非常に強い酸化剤として知られています。一方、レモン汁などに含まれるアスコルビン酸は強い還元剤として作用します。
ひとつの溶液の中に酸化剤と還元剤が共存すると、両者は化学反応を起こします。この性質を利用することで、各試料中のアスコルビン酸の量の違いを比較することができます。
上記の写真は、試験管にうがい薬(20倍に希釈したもの)を入れ、その中にレモン果汁や緑茶、キウイの搾り汁などを滴下し、何滴でうがい薬の色が消えるかを調べている様子です。
学生は、「どの飲料を加えると最も早くうがい薬の色が消えるのか?」と、班で話し合いながら、楽しそうに操作を進めていました。
ある学生からは、「酸化還元反応の仕組みについてもっと知りたい!」という声も上がり、実験への興味が深まっている様子が印象的でした。
食物科学基礎実験は、実験に苦手意識を持っている学生でも、楽しく学ぶことができる授業だと感じています。
残りの授業も、学生たちが実験に積極的に参加し、興味を深めてくれることを願っています。