“アッサラームアライクム”(こんにちは=貴方に平安がありますように)はアラブ諸国のみならず、イスラーム世界に共通のご挨拶 by 異文化コミュニケ—ションゼミ(佐藤グループ)
エジプトのアカデミズムを牽引するカイロ大学で教鞭を取られ、過去3年間にわたって一橋大学の研究員として日本文化の探求をされてきたヤスミーン先生に、いよいよご帰国の時が迫っています。今回はギリギリのタイミングでゼミにお越しいただき、エジプトの生活文化や日本文化の浸透の様子や相違点等、様々な視点でお話しいただきました。
私たちはこれまでエジプトといえばピラミッドや砂漠、スフィンクスなどの古代文明のイメージが強かったのですが、お話を通して現在の人々の暮らしや価値観など詳しい部分についても知ることができ、とても興味深かったです。特に、宗教が日常生活に深く関わっていることや、家族や人とのつながりを大切にする文化が印象に残りました。ヤスミーン先生は「エジプト人は初対面でも気さくな人柄の人が多い」とお話しされていて、実際にご自身もとても素敵で優しく親しみやすい方で、その言葉の通りだと感じました。また、子供時代から今日まで、日本文化やアニメにも興味を持ってくださっており、積極的に日本について理解しようとされている姿が印象的でした。日本との共通点や違いを比較しながら話を聞くことで、異文化への理解を深めることができたと思います。加えて、ヤスミーン先生は私たちがアラビア語に触れる時間をたくさん設けてくださいました。挨拶を口にだして練習したり、実際にアラビア語で自分の名前を書いてみたりといった貴重な体験をさせていただきました。今までアラビア語を聞く、ましてや話す、書くなどほんどなかったため、日本語よりもとても難しいなといった印象でした。文字の周りにつく点の位置で発音が大きく異なったり、名前の最後に書く文字が決まっていたり…と複雑でアラビア語は長い時間の練習が必要であると感じました。ですが、初めてのアラビア語でもヤスミーン先生は上手とたくさん褒めてくださり、嬉しい気持ちになりました。
また、質問応答では様々な質問をさせていただきましたが、その中でも特に印象に残ったのはエジプト神話に関するお話です。エジプトでは国民の多くがイスラーム教を信仰しているため、日本とは異なる一神教文化圏において神話がどのように扱われているのか気になり、この質問をさせていただきました。ヤスミーン先生によると、エジプト神話は主に学校の歴史の授業で取り上げられ、ファラオの長い歴史を学ぶ過程で紹介されるそうです。それ以外で触れる機会はあまりなく、趣味で神話を読む人が時折いる程度とのことでした。一方で、日本にはエジプト神話をモチーフにしたアニメやゲームがあり、ヤスミーン先生はそうした作品をきっかけにエジプト神話だけでなく、歴代のファラオについても関心を持ってもらえたらうれしいと話していました。さすが、悠久の歴史を誇るエジプトです。今回の講演を通して、エジプトの歴史や文化への理解が深まっただけでなく、実際にエジプトの方達がどのように考え、どのように暮らしているのかといったSNSではなかなか知れない細かい所まで垣間見ることができ、日本とは異なる価値観や考え方に触れる貴重な機会になったと感じました。ヤスミーン先生、本当にありがとうございました!また日本にいらしてください。







