竹内ゼミ 『令和 7 年(2025 年)全国犬猫飼育実態調査』の紹介
『女子目線』のデータサイエンス:『令和 7 年(2025 年)全国犬猫飼育実態調査』の紹介
※行動計量学ゼミ(竹内ゼミ)では、女子目線で気になった統計調査・統計データを読み取り、現代社会の動向・傾向を紹介していきます。
第 21 期生 藏谷和花
みなさんは、日々の生活の中でふと「癒やしがほしい」と感じたことはありますか。あるいは、誰かとのつながりを求めて、身近な存在に支えられたいと思ったことがあるかもしれません。私自身も犬を飼っており、散歩の時間や何気ない仕草に助けられたと感じる瞬間が少なくありません。こうした経験から、犬が人の生活にどのような影響を与えているのかをより深く知りたいと考え、この調査を取り上げました。
今回紹介するのは、一般社団法人ペットフード協会が実施した「令和 7 年(2025 年)全国犬猫飼育実態調査」です。この調査は日本全国の 20~79 歳の男女個人を対象に、2025 年 10 月 3 日(金)から 2025 年 10 月 7 日(火)に行われ、有効回答数 64,099 サンプル(ウェイトバック集計後 50,000 サンプル)でした。またこの規模推計調査の結果を踏まえ、飼育者調査(有効回収数 2,802 サンプル、2025 年 10 月 10 日(金)から 2025 年 10 月 14 日(火))や非飼育者調査(有効回収数 1,594 サンプル、2025 年 10 月 10 日(金)から 2025 年 10 月 14 日(火))、およびタッチポイント調査(有効回収数 20,825 サンプル、2025 年 10 月 3 日(金)から 2025 年 10 月 6 日(月))も別途行われています。今回は、これらの調査のうち、犬を飼育している人に着目して紹介します。
まず、年代×家族構成別の犬の現在飼育率を見ると、全体平均は 9.7% でした。一方で、既婚・子あり世帯の 20 代-30 代では 13.9%、40 代-50 代では 12.3%、60 代-70 代では 12.5%、未婚親同居世帯の 20-30 代では 13.3%、配偶者なし子ありの 20 代-30 代では 13.9%、既婚・子どもなし世帯の 40 代-50 代では 11.5% と、家族世帯のいずれかの世代で比較的高い飼育率が見られました。反対に、単身世帯 20 代-30 代は 8.1%、40 代-50 代は 4.4%、60 代-70 代は 4.3% と低く、家族の同居有無によって差があることが分かりました。
また、犬を飼い始めたきっかけでは、全体で最も多かった回答が「日々の生活に癒やしや安らぎが欲しいと思ったから」で 48.2% でした。さらに、単身世帯の 20 代-30 代では「ペットを飼うことで、人との交流関係を拡げたいと思ったから」と回答した割合が 23.0% と、全体平均の 9.4% を大きく上回っていました。一方、単身世帯の 60 代-70 代では、「自分の話し/遊び相手になってくれると思ったから」が 28.8% とこの傾向も見られました。
さらに、ペットとの接点に関する調査では、18 歳までに犬と接した機会として「犬に関するテレビ番組の視聴」が 25.4%、「近所の人や知人の犬の散歩や世話」が 22.3% となっていました。子ども時代に動物と触れ合う環境があるほど、将来の飼育意向が高まりやすいことが考えられます。また、「ドッグカフェへの訪問」は 18 歳までに、犬に接した機会の場合よりも、直近 1 年以内に、犬に接した機会の場合のほうが少し比率的に高いなど、直接犬と触れ合う機会が多かったことも分かっています。一方、「犬に関する SNS 投稿の閲覧」が直近 1 年以内に、犬に接した機会の場合、11.6% となり、18 歳までに、犬に接した機会の場合の 7.9% を上回っていました。つまり、近年は実際に動物と触れ合うだけでなく、SNS を通じてペットと関わる機会が増えていることが読み取れます。
以上の結果から、ペットは癒しや交流のきっかけなど、人の生活や人とのつながりを支える役割を果たしていることがわかりました。また、近年は SNS を通じた新しいペットとの接点が広がっており、ペットとのかかわり方が多様化していると考えられます。
その他、調査の図表、詳細等につきましては下記の参考文献をご参照ください。
参考文献:一般社団法人ペットフード協会(2026)
「令和 7 年(2025 年)全国犬猫飼育実態調査」、
https://petfood.or.jp/data-chart/
(最終確認:2026/07/26)。







