「データ時代の女性キャリア開発」における株式会社 NTT データ数理システムの小木さまのご講演
人間社会学部開講科目「データ時代の女性キャリア開発」では、データ時代における女性のキャリアを考えることを目的に、さまざまな企業でご活躍されている方々からご講演をいただき、学生が今後の自身のキャリアを考える機会としています。
本日の授業では、株式会社 NTT データ数理システムの小木しのぶ氏にご登壇いただき、企業概要の紹介に続き、「数学が嫌いでもデータの仕事はできる」というメッセージから講演が始まりました。小木氏の経歴紹介では、プログラミングを志し小規模企業を選んで入社を希望されたこと、強化学習・ロボット・画像認識など幅広い領域を経験し、これまでテキストマイニングやデータ分析に携わっていることが共有されました。
その後、扱ってきた分析事例として、生体データによる自転車ペダリングの筋電図解析、社員満足度向上のための因果分析、コンタクトセンターの効率化など、多様な実務例が紹介され、データ分析の現場のリアルを知る機会となりました。また、分析初心者を支援する「伴走型支援」の取組や、女性社員の活躍例にも触れられました。
続いて AI の現状について、生成 AI の普及が進む中で「データサイエンス力は不要になるのか?」という問いが提示されました。Copilot などのツールが高度化する一方で、生成 AI は“結果の妥当性を判断しない”ため、人間の判断が不可欠であり、データサイエンティストは今後も必要とされることが強調されました。
さらに、「データサイエンスは総合格闘技」として、統計・数学・AI の複合的な思考が求められる時代であることを説明。ラーメン店のトッピング最適化を題材に、数理最適化を活用した社会課題の解決も紹介され、ルールドリブンな思考の重要性が示されました。
最後に、総合格闘技としてのキャリアに必要な要素として、自己理解、興味関心の広さ、高い視座、汎化と想像力、行動力などがあげられ、「これらができればどんな時代でも生き残れる」との力強いメッセージが送られました。また、新卒採用や奨励賞制度など、学生向けの情報も共有されました。
このたびは貴重なお話と多くの学びの機会をいただき、心より感謝申し上げます。







