特集② 後援会会員様に日野図書館見学会を実施して
2022年度から、実践女子大学後援会(以下、「後援会」という)の会員の皆様も両キャンパスの図書館をお使いいただけます。これは、学生が利用する学校施設の一つである図書館の概要や収蔵資料を知っていただくとともに、本学の教育施設への理解を深めていただくことを目的としています。
サービスを開始した時期がコロナ禍の収束後間もない頃であったため、これまであまり積極的に広報を行ってきておりませんでした。コロナ禍収束から数年経過し、後援会会員の皆様に、もっと図書館を利用していただきたいという思いから、今回初めて見学会を企画・実施しました。
1.図書館見学ツアー
2025年6月20日(金)の午前に、後援会の会員様を対象に日野キャンパス図書館の見学ツアーを実施しました。今回の見学会にご参加いただいたのは同会の役員6名の皆様で、お嬢様の通学キャンパスは日野2名、渋谷4名です。
当日は、第1部を図書館見学ツアー、第2部を会員の皆様へのインタビュー、という2部構成で行いました。
展示「蔦屋重三郎-梓に夢を見た男」
最初にご案内したのは、図書館の入口で開催中の展示「蔦屋重三郎-梓に夢を見た男」です。展示内容が放送中のNHK大河ドラマとちょうど重なり、会員様も興味津々で、展示担当者の力の入った資料説明と相まって非常に熱心にご覧になりました。
蔦重の展示を観覧されている様子
図書館内の見学ツアー
図書館の全景を見ていただいて
館内の見学ツアーでは、まず新着図書コーナー、教職員同窓生著作文庫、そして最近新設した学祖下田歌子・学園史資料コーナーをご案内しました。同窓生(卒業生)の著作の数に圧倒されたという会員様からは「大学の歴史の長さを感じた」とのご感想をいただきました。
続いてご案内したのが「資格就職本コーナー」で、今回の見学ツアーで一番ご覧いただきたい場所です。このコーナーにある資料の多くは、毎年頂戴している後援会助成金で購入したもので、助成金の使用用途は『学生生活に直結する資料』と決められています。助成に対しての感謝を申し上げると、会員様からは「どんどん学生に使ってもらいたい」という希望と共に、「娘がよく借りてくる本がこのコーナーの本だったことを初めて知り、もっと使うように勧めたい」とのお言葉を頂戴いたしました。
ブラウジングコーナーでは、利用者、特に学生から図書館に対する意見・要望・感想等を受け付けるメッセージBOXの回答を先ず見ていただきました。こうした学生の意見・感想等は図書館運営に活用されていることをご説明しました。
ブラウジングコーナーには、1・2年生にもおすすめの入門書的な新書・文庫等の資料を多数揃えていることや研究や就職活動に役立てるため、一人暮らしで定期購読が難しい学生のためにも新聞の全国紙や専門紙を準備していること、グラウンドを見ながらソファに座ってゆっくりできる静かな環境を提供していることなどをご説明しました。会員様からは「読める新聞の数が多く驚いた」という率直なご感想をいただきました。その後に、一般書架をご案内しました。
特殊文庫の「福田清人文庫」をご案内した時に、「小学校や中学校の図書室にあった本がそのままありませんか?」、と会員の皆様に投げかけたところ、異口同音に「本当だ!あった!あった!」との歓声があがりました。文庫名になっている福田清人は児童文学者で、多くの児童文学全集や絵本の企画に携わっており、それらの一部がこの文庫にあることをご説明しました。
福田文庫の観覧の様子
2階では、グループでの学習ができるグループ学習室、集中して勉強したい学生のための個人閲覧室の見学を行い、渋谷キャンパスにも同様の施設があることをご説明しました。
2.インタビューをおこなって
インタビューの様子
会員の皆様に、今回の見学会の趣旨をご説明した後、見学後の印象、ご自身の学生時代の図書館利用の思い出、図書館に期待すること、以上3点をお尋ねしました。
主なご意見、ご感想
印象
・最初に展示で見たような貴重資料を学生は知らないのではないか。もっと積極的に周知してほしい
・世の中の動きに合わせた展示イベントを実施して、図書館を身近に感じてもらえるようにしてほしい
・地域図書館と異なり、専門書の多さに圧倒された。学生にはもっと使ってもらいたい
・授業に役立つ資料が多くあることを、もっと工夫して知らせてほしい
思い出
・図書館は大好き、勉強以外に癒やしの場だった
・社会人になってから本を読むことの大切さを痛感させられた
・手元に置いておきたい本、借りて読む本、どちらもあっていい
期待すること
・とにかく、もっと周知して図書館を使ってもらえるにしてほしい
・図書館の積極的利用のため、新入生向けの見学ツアーだけでなく、在学生向けのツアーも実施してほしい
・娘からはとにかく授業が詰まっていて図書館に行く時間がない、とのことだが、使わせる工夫がほしい
短い時間ではありましたが、会員の皆様からは図書館への期待を込めた貴重なご意見をたくさん頂きました。
ご意見を今後の図書館運営に活用していく所存です。
機会がありましたら、今度は公募型の渋谷図書館の見学ツアーを実施したい所です。
ご協力ありがとうございました。
後援会会員の皆様の図書館利用について
利用可能館 : 日野、渋谷の両キャンパスの図書館
利用 対象 : 利用できる方は、後援会費を納めている本学学生の父母もしくは
それに代わるべき方のみとなります。 ※ご家族は対象となりません。
利用の範囲 : 開架の図書・雑誌の閲覧及び複写(複写は有料)。
資料の貸出は行いません。
利用方法:事前予約方式
※ 図書館ホームページからウェブ予約
※ 来館4日前(例:月曜日希望の場合は、前週の木曜日)までに図書館に利用予約を行う。
事前申し込みはこちらのページもご参照ください。