夏の終わり
今年の夏は例年より早く過ぎて、最近は毎日のように厚い雲が空を覆っている。
もう少しで秋が来るかな、そう思いながら毎日、15分ほどある駅までの道をゆったりと歩いている。15分の道のりに20分かけるのは、最近の趣味。毎日同じ時間に玄関掃除をしているおばあちゃんを道の向こうからちらりと見る。元気そうでよかった。
そういえば昨日は久しぶりにからりと晴れて、気持ちがよかった。ちょっとだけ暑かったけれど、最近は少し寒いくらいだったからまあいいかと、いつもより広い心で日差しを受け止めることができた。溜まっていた洗濯ものがあったから、心の中ではちょっとだけナイスタイミング!とも思った。ぱっと明るい気分で、久しぶりにベランダに洗濯物を干すことができた。気分がいいから新しい柔軟剤を買ってきて、使ってみたりもした。いつもより高かったけど、たまにはいっか、横文字のオシャレそうな匂いの名前をみて、背伸びしすぎたかなとも思うけど。
私は昔から雨女で、中高の修学旅行はどっちも雨が降っていたし、運動会も大抵曇りか雨だったし、友達との遠出も大抵雨が降っていた。酷い時だと、大学に向かうため家から外に出た瞬間にゲリラ豪雨が始まり、びしょ濡れになったまま電車にかけ乗ったこともあった。だが、大学の最寄り駅に着いた頃にはからっと何事も無かったかのように晴れていて、びしょ濡れの私が渋谷という空間から浮いて見えた。渋谷にはとてつもない晴れ女か晴れ男がいるっぽいな。
ここまで文句を並べておいて言うのもなんだが、別に雨が嫌いな訳では無い。嘘では無い。嫌いではない。雨が降ったあとの匂いがなによりも落ち着くし、雨の音を聴きながらゆったりと家で読書をするのが好きだし、ビニール傘にとたとたと当たる雫を観察するのも好きだ。雨でズボンの裾が濡れたり、カバンの中の本が少しふやけたりするのはちょっぴり嫌だけど、それを見た時に今の季節を思い出すことができるのなら、悪くないとも思う。
そうだ、昨日は玉ねぎが安かった。7玉で200円くらいだった。身が詰まってぎっしりとした重みのある玉ねぎで、一人暮らしの私にはかなり多い気もしたけれど、いっぱい入っていると嬉しくなってついつい買ってしまう。玉ねぎ料理が思いつかない。うーん、親子丼、チャーハン、カレーライス、オムライス、野菜炒め・・・。レパートリーは増えない。この間は3日連続オムライスだった。美味しいし、私はそれでいいから、大丈夫か。ケチャップで私に向けたハートを書くのが好き。昨日の帰り道はエコバックが随分と重くて、今日の朝起きた時にちょっとだけ筋肉痛だったけれど、その痛みもまた美味しくなるはず。
今日は秋の匂いがする。
ペンネーム はる







