4つのゾーン
国文学科は、2018年度にカリキュラム改革を行い、カリキュラムを大幅に変更しました。最も大きな変更点は、【国際発信ゾーン】【アクティブ表現ゾーン】【日本の文学とことばを学ぶゾーン】【教職ゾーン】という4つのゾーンを設けたことです。特に、【国際発信ゾーン】と【アクティブ表現ゾーン】は、国文学科の新しいカリキュラムとなるものです。この4つのゾーンについてそれぞれの特徴を説明します。
日本の文学とことばを学ぶゾーン
日本の文学とことばを学ぶゾーンは、国文学科の中枢となるゾーンです。このゾーンでは、国文学・国語学・漢文学・日本語教育の基礎から応用・発展までを学び、最終的には卒業論文を書き上げます。
・1年次:10科目の必修科目(国語学概論ab、国文学概論ab、古典文学基礎講読ab、近代文学基礎講読ab、漢文学基礎講読ab)があります。それにより「国文学・国語学・漢文学とは何か」を学び、研究の土台となる知識を習得します。
・2年次:自分の興味に応じて選択する選択必修科目(国語史・文学史、基礎演習)があります。国語史・文学史の授業では関心のある分野の知識を深めます。基礎演習の授業では調査・分析の基礎を学び、討論を重ねて論理的思考カを身につけていきます。
・3年次:卒業論文を意識しつつ、自分の関心のありようを見定めて、選択必修科目(研究、演習)を履修します。研究の授業では最新の研究動向を理解します。演習の授業では洞察カを深め、卒業論文につなげていきます。
・4年次:8つの分野(上代文学、中古文学、中世文学、近世文学、近現代文学、漢文学〔中国文学〕、国語学、日本語教育)のゼミに分かれて、4 年間の学生生活の集大成となる卒業論文を執筆します。
国際発信ゾーン
国際発信ゾーンは、従来からある「日本語教授法」「日本語教育文法」などの日本語教育科目に、「Japanese Literature」「Japanese Linguistics」「Japanese Culture」「Seminar on Global Studies」という4つのGlobal Studies科目を加えたものです。Global Studies科目の授業は、すべて英語で行われます。それによって、専門の知識を身につけるのと同時に、国際発信をするための英語力をつけることも目指しています。英語で講義を聞き、英語で発表し、英語でレポートを書くということは、国文学科の学生にとっては大きなチャレンジです。
アクティブ表現ゾーン
アクティブ表現ゾーンには、まず「日本語表現を極める」「書芸を極める」などの表現科目があります。自らが持つコンテンツを、まさに「アクティブに表現する」ための科目です。また、「礼法」「茶道」「香道」「伝統芸能」といった伝統文化科目もあります。それらを学び、かつ、十分な英語能力も身につければ、日本の伝統文化を海外に伝えていくことができます。さらに、アクティブ表現ゾーンには、「文学散歩プロジェクト」「名所旧跡プロジェクト」「国文学マーケティングプロジェクト」などのプロジェクト科目もあります。これらの科目では、座学で専門を学ぶだけでなく、文学者にゆかりのある地を実際に訪れてみたり、国文学を商品であると考えて社会にアピールしたりしていきます。
教職ゾーン
教職科目は、旧カリキュラムから引き継がれていますが、新たに【教職ゾーン】として扱い、教員志望の学生に特化した科目も設けました。
教員免許状を取得する際に必修となる専門科目群です。教員免許状の取得には、このゾーンの科目以外にも教職課程の科目を履修することが必要になります。教員免許状の取得を希望しない学生でも履修は可能です。その場合、このゾーンの科目は「選択科目」と同様の扱いとなり、修得した単位は「卒業に必要な単位」のうち「選択自由単位」に含めて数えることができます。