国文学科の就職分野と仕事の内容
卒業したらどんな仕事に就けるの?
国文学科の卒業生は、幅広い業種・職種から進路を選択しています。卒業生のほとんどは、企業の会社員や公務員として働いています。
もちろん、国語科の教員や日本語教師になる人、図書館の司書、博物館・美術館の学芸員になる人もいます。このような高度な知識を要する専門職に就くために、大学院でのスキルアップを選択する人もいます。
国文学科の授業では、日頃からことばを使って論理的に考える訓練を積む機会が多いことから「文章力」「論理的思考力」「情報収集力」など、社会で必要とされる力を養うことができます。また、プレゼンテーションを行う機会も多く、「情報発信力」「提案力」「表現力」も得ることができます。
そのため、学科で取得できる資格や学んだ知識をそのまま活かせる仕事のみならず、一般企業をはじめとした様々な仕事で活躍することができます。
「国文学科は就職で不利」「国文学科での学びを活かせるのは教員や図書館司書くらい」というイメージを持つ人もいますが、全くそんなことはありません。
一般企業・公務員
多くの卒業生が一般企業や自治体等の行政で活躍しています。
一般企業の場合、業種・職種は多種多様ですが、業界としてはサービス、商社・小売、IT業界、職種は営業・企画職、事務職で活躍している卒業生が多いです。
教員
高等学校教諭・中学校教諭・司書教諭等、いわゆる「学校の先生」です。免許状に必要な単位を修得し、在学中あるいは卒業後に教員採用試験を受けて専任の「先生」になれます。また、私立・国公立ともに、非常勤講師・常勤講師として働くこともあります。
司書・学芸員
図書館・博物館等で働くためには、教員免許と同様、司書・学芸員の資格が必要です。図書館の場合は、館に入れる本の選定や分類、読書案内を行います。博物館の場合は、資料の収集や保管・保全、展示を行ったり、調査や研究を行います。
日本語教員
日本語を話せるからといって、日本語を教えられるわけではありません。日本語教員は日本語教育の方法を学んだ専門家でないと務まりません。
取得可能な資格
高等学校教諭(国語・書道)
高等学校教諭免許状取得を指します。高等学校教諭免許状とは、国公私立の高校で教師として働くために必要な免許状のこと(文部科学省が認定)です。
通常、高等学校教諭普通免許状を指します。高等学校教諭免許状には一種・専修の2種類があります。取得するには、大学・大学院で所定の科目を履修する必要があり、指導する科目ごとに免許が交付されます。大学で一種免許状、大学院で専修免許状が取得できます。
高校の教員として働くためには、高等学校教諭免許状取得後、都道府県や学校(私立の場合)などで実施する教員採用試験に合格しなければなりません。
中学校教諭(国語)
中学校教諭免許状とは、国公私立の中学校で教師として働くために必要な免許状です。専修免許状・1種免許状・2種免許状があり、各教科で分かれています。
司書教諭
学校の図書館で、司書・司書補のような専門的な仕事に従事する人たちを、司書教諭・学校司書と呼びます。学校司書(図書館事務職員ともいう)とは、法的には規定されていませんが、司書教諭を補佐することを職務としています。
小学校・中学校・高校・盲学校・ろう学校・養護学校には学校図書館を設置することが義務づけられておりこれらの学校図書館で図書の収集・整理・管理などの専門業務を行うとともに、子供たちに本への興味をわかせる取り組みなどを行います。
司書
司書は都道府県や市町村の公共図書館等で図書館資料の選択、発注及び受け入れから、分類、目録作成、貸出業務、読書案内などを行う専門的職員です。
学芸員
学芸員は、博物館資料の収集、保管、展示及び調査研究その他これと関連する事業を行う「博物館法」に定められた、博物館におかれる専門的職員です。学芸員補は学芸員の職務を補助する役割を担います。
日本語教育副専攻
日本語教育副専攻は、外国人に対して日本語を教授する人材(日本語教員)を養成することを目的としています。現在のところ、日本語教員に関する社会的に共通な資格・免許等は制度化されていません。しかし、その知識および能力が日本語教育の専門家として必要とされる水準に達しているかどうかを審査し、これを証明することを目的として「日本語教育能力検定試験」があり、この副専攻は、その受験のための準備としても考えられています。