アロマテラピー
お世話になっております。文学部国文学科及び実践女子大学吹奏楽部・電気通信大学ウインドアンサンブルオーケストラ部に所属している、よっこです。
今回は、私の趣味の一つであるアロマテラピーについてお話しようと思います。
宜しければ最後までお付き合いください。
アロマテラピーってなんぞや? という方のために説明します。ざっくり言えば、植物から採れる天然の油を使って香りとその香りが持つ効果を楽しむ自然療法です。要するにアロマセラピーとまんま同じです。読み方が少々違うだけで内容自体は全く同じものになります。
ここまで聞くと胡散臭さを感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかしアロマテラピー自体はかなり昔から存在しています。但し、定義は国や地域、時代によって割れていたりします。その中でも、精油(植物から採れる天然の油のこと。エッセンシャルオイルともいいます)を使うことは共通しているようです。
私がアロマテラピーを始めたきっかけは至極単純。「アロマテラピーってオシャレだな~」と思ったことです。良く言えば好奇心旺盛、悪く言えば飽き性な私は「飽きる前にやってみよう」と思い至り、色々と調べ始めました。アロマテラピーと一口に言っても、その方法は多岐に渡ります。ディフューザーを使う方法もあればティッシュ等に精油を垂らす方法もあります。入浴時、湯船に張ったお湯に精油を数滴入れる方法もありますし、精油を薄めてマッサージに使う方法もあります。私が選んだのは、アロマストーンに精油を垂らす方法でした。
しかし初心者中の初心者だったので、辛うじて「アロマストーン」という方法にたどり着きはしたものの、アロマストーンがどこに売っているかも分かりませんでした。そこで思いつきました。
「アロマストーンも自作しちゃえばお金が浮くのでは?」
作り方を調べてみて「おや」と思いました。思ったよりも手順は単純そうです。材料や道具はいくつか家にありそうだったので、石膏と型さえ買ってきてしまえば案外作れてしまいそうです。
不純な動機ではありましたが、精油を買う前にアロマストーンを作ることを思いついたのです。不純です。たいへんに動機が不純でした。しかも後で調べてみれば、実際にかかった材料費とほぼ同額、下手したら少し安い既製品があるというのですから、私は愚か者だったと密かに落胆しました。でも自作したアロマストーンには愛着が湧いたので、結果オーライということにしておきましょう。
そうしてアロマストーンを作った数日後、いよいよ精油を買いに行きました。向かうは某駅から外に出ずに行ける某生活雑貨の専門店です。
なんでオンラインで買わなかったのかって? 私は味や香りにものすごく好き嫌いがあるので(味に関しては食わず嫌いもかなりある)、店頭に並ぶテスターで私好みの香りかどうかを確かめようと思ったのです。
じゃあなんで精油の専門店に行かなかったって? 初心者中の初心者だったので、そんなものがあるとは知らなかったからです(今調べてみると、お店の数も結構少ないようです)。あと私は常人には信じられないくらい方向音痴なので、行ったことがない場所に辿り着けずに諦めて帰る未来が見えたのも理由の一つにあります。駅直通(駅から屋外に出なくても行ける場所)だと、最悪建物から外に出なければ何とかなる可能性が高いのと、迷ったら駅員さんに訊けば答えてもらえる可能性もあるので多少は大丈夫だと思っています。
ということで、いざお店へ。アロマテラピーのコーナーを見つけて直行。そこには幾つもの種類の精油が並んでいるではありませんか。「やばいやばい! どれ買おっかな~!」とテンションが上がりました。しかしテンションが上がったのはほんの一瞬でした。精油の成分や好みにかなりこだわりを持っていたためです。条件自体は三つしかなかったのですが、その三つがかなり選択肢を狭めました。その条件というのが……
一、私が嫌いな匂いじゃないこと
二、光毒性がないこと
三、甘い匂いじゃないこと
以上三つです。
一つ目の理由は何となくご理解いただけると思います。これに当てはまる精油に関しては、探す方が難しかったです。
ですが、下二つのいずれかに当てはまる精油がかなり多く、結局私が心置きなく使えそうなのは数種類しかありませんでした。
光毒性というのは、柑橘系の大半に入っている成分です。紫外線と反応して肌に影響を与えます。「柑橘系を摂取してから日光を浴びるとシミができやすい」という話を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、それは光毒性によるものです。
精油は植物から採った天然の油です。百円ショップ等で売っているアロマオイルとは異なり、加工などはされていません。つまり、光毒性が含まれる精油を日中に使うのは危険ということです。この時点で柑橘系はほぼアウトでした。因みに柑橘系の香りはだいたい個人的には好きな香りです。
日が落ちてから使えば理論上問題はないのですが、もしものことがあるので当時は避けていました。今でも基本は避けていますが、光毒性が含まれないとされている柑橘系の精油も一部あるようです。余談ですが、それを知って先日「スィートオレンジ」の精油を購入しました。
三つ目の「甘い匂いじゃない」というのは、要するに「虫が好きな匂いじゃないこと」ということです。虫はバニラ等の甘い匂いが大好きです。しかし私は虫が大嫌い。虫が来るぐらいなら甘い香りは諦めようと、イランイランやゼラニウム等の香りも泣く泣く断念しました。最も、バニラに関してはその店頭に並んですらいませんでしたが。
甘い匂いじゃないこと、欲を言えば虫が嫌いな香りを探していました。
ということで、この三つの条件に当てはまるのが「ラベンダー」「ローズ&ジャスミン」等の精油だと判断しました。アロマテラピーに初めて挑戦することもあり、まずは一、二種類で様子を見ようと思い、この二種類の精油を買って帰りました。
そうして道具も整ったので、いざ実践。ラベンダーの香りは、最初はあまり好みではありませんでしたが、今はあの香りがあると何となく落ち着く気がします。枕元のアロマストーンに二、三日毎に垂らしています。ローズ&ジャスミンの精油も悪くはないのですが、如何せんアロマストーンを置ける場所が少なくて複数の精油はなかなか同時に使いづらい……。しかも我が家には猫がいるので尚更。猫などの動物がいる空間で精油を使うのは禁忌なのでご注意ください。私は使ったことがないので真偽は分かりませんが、悪い方向にとんでもないことになるらしいので。スウィートオレンジは一応柑橘系なので、開けたら半年以内に使い切らないといけないけどラベンダーもローズ&ジャスミンも精油が残ってる状態で開封したらそれこそまずい気がして置物と化しています……いい加減使ってあげたい……。
因みに、アロマストーンはかなり手軽且つ安価なので試しやすい方法ではありますが、そこに精油を垂らすと数日で匂いが消えてしまいます(下手したら一日もちません)。あと、部屋中に匂いが広がるというよりはかなり限られた範囲でのみ効果を発揮する媒体なので、部屋中に香りを広げたいのであればディフューザー等を使うことをお勧めします。エッセンシャルオイルに対応しているディフューザーがあるのかは分かりませんが……。
慣れてきたら精油のブレンドとかもしてみたいのですが、どうしても手が出せずにいます。それよりも、まずは色々な精油を試してみようと思っています。光毒性がなくて虫が嫌いな香りで、私が嫌いじゃない精油は探せばあると思うので。
アロマテラピーの話、如何でしたか? この記事をきっかけにアロマテラピーに少しでも興味を持ってくださる方がいれば、とても嬉しいです。
ここで筆を擱かせていただこうと思います。最後に、ここまでお読みくださった皆様、誠にありがとうございました。それでは、またお会いできる日を楽しみにしております。
参考 漆島嗣治「アロマテラピーが丸ごとわかる本」『枻出版社』2007年3月
鳥居鎮夫「アロマテラピーの科学」『朝倉書店』2002年10月
モニカ・ヴェルナー「アロマテラピー実践事典」『東京堂出版』2000年3月
エッセンシャルオイル(精油・アロマオイル)のお店Tea-treeの森「エッセンシャルオイル(精油)の光毒性について」(https://www.t-tree.net/seiyu/d_4_phototoxic.htm?srsltid=AfmBOopAo9DBNwnoqcpadJB5pl2wc73nnNdPZMlCqEktSzkNLZBvUlSS)最終閲覧日:2025年9月1日(月)